窪俊満 高野の玉川(六玉川)

本図は歌枕で有名な六ヵ所の玉川を題材にした、「六玉川」というシリーズの一枚です。「紅嫌い」と呼ばれ天明年間(1781-1789)末期から寛政年間(1789-1801)に流行した、紅色などの華やかな色を使用せずモノトーンの配色を基調にシックな色合いでまとめた様式で描かれました。落ち着きのある画風と流麗な描線が生きた、窪俊満の傑作の一つです。