小林清親 如月(東京名所真景之内)

小林清親は「光線画(こうせんが)」と呼ばれる光と影の明暗を巧みに表現した独特の手法を用いて、文明開化の都市風俗を風景画など多様な分野を手掛け人気を博しました。本図は隅田川と対岸の遠景に待乳山(まつちやま)を望む雪景色を描いた、叙情性に富んだ浮世絵史の終焉を彩る名作です。