現在、社会では「働き方改革」を政府が打ち出し、各企業では働き方を見直しています。残業なし、週休3日制、プレミアムフライデーなどなど、その政策については賛否両論あるようですが…。
働く時間が短くなって早く家に帰れる、自分の時間が持てる、と喜ぶ人。そんな制約があったら結果が出せない、時間が足りなくて仕事が進まない、と困り顔の人。月末の金曜日の午後に仕事を切り上げて早く帰るだなんて、一ヶ月で一番忙しい時なのに何考えているのか! 企業の身になってくれ!! と叫ぶ人。意見は様々です。
何を目的として「働き方改革」を打ち出したのか、を正しく理解する事が企業、社員にとって共に必要と考えます。
ひとつには生産性の向上。効率の良い仕事の仕方を追求し、企業の活性化と成長をうながします。そしてふたつめには女性の社会進出。働く人が家族との時間を増やし、父親が子育てに協力する事で母親も仕事と育児の両立が可能になります。家族で心身共に健全な生活を営む事ができる、社会の実現を目指しているのです。
私は2013年より3年にわたり、企業の12名の幹部社員を引率して北欧へ視察に参りました。企業視察に伺い驚いたのは、16時位で社員が退社してしまうことです。ですから保育園のお迎えは父親が担当する家庭も多く、家族揃って夕食をとるのを大切に考えています。会社の人達と帰りがけに食事や飲みには行かず、一度帰宅して家族で食卓を囲み、その後夫婦で外出するのはあたりまえです。
早く退社しても行うべき事はきっちりとするという仕事に対する責任感や意識は、男性も女性も変わりません。一人一人の社員がセルフマネジメントをして生産性を上げ、時間内で結果を出すことを推進しています。ですので日本の様に、ママさん社員の為の時短勤務制度は必要ないのです。北欧の方には「日本人は会社に行くことが仕事。私達はどこにいても仕事ができる」と言われました。
その国それぞれの習慣もあると思いますが、日本の現状はできるところから地道に良い点を取り入れようとしているように見えます。
日本で推進されてる「働き方改革」の実現が目指すところを正しく理解し、有効に時間を使い効率の良い働き方を工夫する必要があります。つまり私たち自らがワークライフマネジメントをすることで、豊かな人生設計を考えていけるのだと思います。