中央区には事業所が約4万社あります。そこで働いている人は72万人に上ります。商売が上向きになればこの72万人の人が幸せになれます。私の役目は中央区の企業や働く人が幸せになるお手伝いをする事です。
起業、廃業、倒産、第2創業、バブル、事業承継、相続、これら全てを事業の現場で体験した屈指のコンサルタント「岩田剛三」が体験を通して感じた商売や生き方のコツを皆さんにお話しします。

 さて、早くも12月ですね。今年はどんな一年でしたか。私は、色々な形で新たな出会いもあり別れもあり、人間関係にも変化のあった年でした。皆さんはいかがでしたか。
 でもいつも思うのですが、他人の悩みや愚痴を聞いてみると実に人間関係に悩んでいる人が多いですね。特にコミニュケーションが上手く取れない。世の中にはいろんな人がいるなあとお思いでしょうが実は主に三つのタイプに分かれます。


 どういう事かと言いますと、人は物事を捉える時に自分の身体が持つ中で得意なシステムを使います。これが主に3つあります。視覚、聴力、体感覚です。読んで字のごとくですが「目」を使うか「耳」を使うか「身体」を使うかです。何を言ってるの?当り前でしょ!と思う方ももう少し聞いて下さいね。目を使う「視覚」を使うというのはどういう事かと言いますと、物事を映像で捉えるのです。例えば、公園に行ったとしますね。青い空、浮かぶ雲、影、そんな景色を画像で一瞬の内に捉えて今日は天気がいいな、と感じるのが視覚型の人です。同じ景色を見ても耳を使う「聴覚型」の人は少し違います。景色を見た後に自分か、または他人が「今日は天気がいいね。」と声に出した物を耳で拾って今日は天気がいいなと感じます。もう一つのタイプ、身体を使う体感覚型の人は同じ景色をまず目で見て、次に言葉で聞いて、更に身体で寒いとか暑いとか汗が出たのを感じて初めて今日は天気がいいなと感じます。


 もう少し判りやすい例ですと、そうですね漫画を読んだとします。一番早く読み終わるのは視覚型の人です。何故なら各コマや各ページを画像で捉えるからです。例えば戦争のシーン、バッキュ~ンとかドーンとか弾の飛ぶ擬音を画像で捉えますから一々読みません。それに対して聴覚型の人は擬音も全部読んでいきます。(電車の中とかだと実際に声を出すかどうかは別として)セリフも読む、擬音も読む、ちょっと時間が掛かります。体感覚型は更に時間が掛かります。セリフを読む、擬音も読む、そして撃たれたシーンならどの位痛いのかとかを身体に落とし込んで納得して次のページに進みます。大分判って頂けましたでしょうか。ぱっと物事を理解しぱっと返事が返ってくるのは視覚型の人の特徴です。但し、時として支離滅裂になる事があります。画像に出来ない場合や、画像を言葉にするのが難しい場合があるからです。聴覚型の人は言葉にするのが得意な人が多いので理論的です。また、声のいい人が多いです。体感覚型の人はとにかく時間が掛かります。腑に落ちるまで考えますから。判っている時は全て判っているのである分野は強いです。良く質問と答えが違う人もこの型です。コーヒーと紅茶どっちにする?と聞いても、「う~ん。先週風邪を引いてね、それからなんか体調が悪くてね~。」なんて答えが返ってきます。君の体調は聞いてないよ!コーヒーか紅茶飲むか聞いてるんだよ!皆さんの回りにこいつとろいな!という人いませんか?恐らく体感覚型です。少し時間をあげて下さい。理解すれば強いですから。


 さて、これをビジネスに活用するにはどうでしょう。視覚型の人にあまりやらせない方がいい仕事があります。校正です。カタログとかパンフレットの文字を見る。このタイプの人は前述の通り文字を画像で捉えるので、単純なスペックの数字を間違えたりします。1995と1959は一緒に見えたり、同じ言葉が2回出てきても気付かない時がありますので要注意です。あんなに頭がいいのになんでこんなのを間違えちゃうの?という事があるますので、時々ここを良く見てねとかフォローして上げる必要があります。聴覚型、体感覚型の人は校正が得意です。特に体感覚型の人はじっくり見ますからミスがありません。プロジェクトを組む時にこの仕事は多少のミスがあってもスピードが必要な場合、視覚型の人を多く集めて、まとめ役に聴覚型を一人入れるといいかも知れません。こつこつじっくりやるプロジェクトは体感覚型の人を集めるといいのです。理論武装は聴覚型の人がいいのでそういう人を集めます。視覚型の人が聴覚型の人に物事を説明する時は結構大変です。間違って伝わる可能性があります。視覚型の人に言葉で説明させるといい時と悪い時がはっきりしますので、文章を書かせるとすごくいい時があります。私は体感覚型の人に説明する時は紙やPCやツールを使って少し丁寧に説明するようにしています。


  さて、周りの人を分類して見て下さい。ああ、なるほどね。と思い当たる事ありますでしょう。「他人を知り己を知らざれば百戦危うからず。」と言う諺がある通り、他人を知り自分を知る事は結構大切な事です。こういう型があるんだと知って頂いてお付き合いや仕事に役立てて頂ければ幸いです。


 年の経つのは早いものでもう師走です。光陰矢のごとしと言いますが一年経つのは早いです。一年は一瞬の積重ね、秒、分、時間、日、月、年。貴方はどういう単位で一年を数えますか?一年を分に換算すると52,560,000分になります。英語で言うとファイブハンドレッドトュエンティファイブサウザンドシックスハンドレッドミニッツ。でも分や時間で一年を数えてもあまり意味がありません。それよりも夜明けのコーヒーを飲んだ数や、恋人と会った時間や、笑った数、そんな事で数えて見ませんか。そう、一年を愛の数で数えてみたらどうでしょう。これはあるミュージカルの主題歌の一節です。とてもいい歌で、この時期になると時折ラジオから流れて来ます。ファイブハンドレッド~と流れてきたら岩田剛三が言ってた歌だなと思い出して下さい。一年を愛の数で数えたら今年はどんな年でしたか。

 

来年も貴方と貴方の大切な方に、手にかかえられない位に愛が燦々と輝きますように。

 

平成26年師走 岩田剛三

 

  
 
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