中央区には事業所が約4万社あります。そこで働いている人は72万人に上ります。商売が上向きになればこの72万人の人が幸せになれます。私の役目は中央区の企業や働く人が幸せになるお手伝いをする事です。
起業、廃業、倒産、第2創業、バブル、事業承継、相続、これら全てを事業の現場で体験した屈指のコンサルタント「岩田剛三」が体験を通して感じた商売や生き方のコツを皆さんにお話しします。

 私が学校を出て初めて入った会社は広告代理店で、当時横文字の職業がかっこいいと思いコピーライターになりたいと志望したのですが、専門知識はゼロでしたので見事に希望は跳ねられ営業職にて採用されました。以来何十年も勉強を重ね今やコピーは仙人の境地に…。(笑)冗談はさておき、広告(販促物)を作る上で大切なのは3点だけです。
  1. 1) 誰に
  2. 2) 何を伝えて
  3. 3) どうしてもらいたいか

 

この3つの要素が入っていれば、まずは合格です。どんなに綺麗な洒落たデザインをしてもこの要素が欠けていたら駄目という事です。ただ、見たり読んだりしてもらわないと始まらないので、キャッチコピーやデザイン、写真はもちろん重要です。この観点から新聞のチラシや電車の中つり広告を見ると、意外といい広告って少ないのが判ります。
最近目に付いた広告は、(すいません。あくまで販促物としての広告の良し悪しです。その企業や団体を非難する積りは毛頭ありません。)


電車の中吊り広告
   「14歳で結婚、15歳で妊娠、彼女はまだ恋を知らない。」
   写真はインドの若い女の子の写真、左端に会社名(団体名)
⇒誰に、何を伝えて、どうしてもらいたいか、判りますか?3要素は入ってないですね。この広告は普通の会社ではなく団体なので利益目的ではないのでいいのでしょうね。


新聞に入っていた不動産のチラシ
   ●●●地区にお住まいの方に
   無料で分譲価格または賃貸価格を査定いたします。
   ご希望の方は今すぐ下記にお電話下さい。
⇒これは3要素が一応入っています。売却や賃貸を考えている人は電話してみようかなと思いますよね。「今すぐ」という背中を押す文言も入っています。ただ、あまりにもストレートなので少しひねるというか、工夫が必要かも知れません。


テレビ広告
   ずんっ!ずんっ!(これBGMです。)
   この音楽に乗って映像はすごいデブの人が筋肉質の体に変わっていく。
   コピーは「結果にコミットする。」
⇒この映像の変化で誰にを伝えています。(やせたい人、しかも筋肉質に)結果にコミットする事が伝えたい事、しかも返金する。何をしてほしいか、検索して欲しい。3要素がばっちりで映像も上手に作っています。最近の広告、しかもテレビでは出色の出来だと思います。


その他チラシで良く見るというか、各社が良くやるイベントで「******祭」「****セール」ってありますでしょ。「北海道祭り」とか「在庫一掃謝恩セール」とか。こういうイベントをやる場合は何故それをやるのか「理由」を書くとお客様納得で反応が違います。例えば「電気のアオキ赤羽店閉店セール!」がキャッチコピーならその下に「****という事情があって6月末日に閉店いたします。今までのご愛顧に感謝して、そして製品を新しい店に運ぶのお金かかるのでその分も入れて割引しちゃいます。アフターサービスは近くの弊社十条店で引継ぎますのでご心配なく!」と書いてあれば本当に心配ないでしょ。「北海道祭り」をやる時も同様にその理由を書く。店長が北海道出身でそのつてで安く物が入ったとか、「この時期は北海道産の野菜がどれでも旨い!貴方が北海道へ行くのもオススメですがスーパー青木なら旅費が掛かりません!」とかですね。この辺はケースバイケースなので良く考えて見て下さい。
お金があり余っている大企業や利益目的でない団体なら、企業イメージをアップするためだけの広告とかバンバンやっていいのですが、中小/零細企業はお金もそんなに使えないので販売促進に絞った広告にすべきだと思いながらいつも広告を見ています。他社の広告も参考になりますのでアンテナはいつも張り巡らせておきましょう。


貴方の作る広告がお客様や貴方の大切な方が幸せになるものでありますように…。


平成27年 水無月

 

  
 
copyright 2004 Tokyo Chuo Bissiness Navi All Rights Reserved.