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中央区のお医者さん

2004.10月号
 

増えています 肥満

 秋日和の気持ちのいい日には、つい食べすぎたり、飲みすぎたりしていませんか?そして気がつくと体重が増えてしまってなんて、よくある話ですよね。太り過ぎは、高血圧、糖尿病、高脂血症などのいわゆる生活習慣病の原因となります。
 体重が多いと心臓に負担がかかり、そのために心肥大、狭心症、心筋梗塞、高血圧など突然死の原因にもなってくるのです。また、食べ過ぎ飲み過ぎにより、高血糖が持続したり、すい臓に負担がかったりすると糖尿病を誘発しかねません。糖尿病はよほど進行しない限り自覚症状はほとんどありません。気がついた時には失明、腎不全、心筋梗塞など体中にダメージをあたえます。また、脂肪、コレステロールのとりすぎは高脂血症の原因に。血中のコレステロールが高くなると血管に動脈硬化が起こり、高血圧、脳梗塞、心筋梗塞などの病気をもたらします。中性脂肪が高いと肝臓に脂肪が沈着し、脂肪肝、肝機能障害の原因になるのです。
 これらの病気になってからでは遅いのです。今こそ、生活習慣の見直し、つまり食生活の改善、運動不足の解消を心がけるようにしましょう。

 

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Q.  どうやって肥満を診断するのですか?

  A.  今までは標準体重として(身長−100)×0.9 によって計算されていましたが、近年BMI法が主流となりつつあります。
 BMI法とはボディ・マス・インデックスのことで、体重(Kg)÷身長(m)÷身長(m)
で計算された体格指数なのです。普通は20〜24とされていて、20未満はやせ過ぎ、25以上が太り過ぎ、つまり肥満になります。
2 Q.  太っていないのに体脂肪が高いのはなぜ?
  A.  近年、若い人で体脂肪の多いかたが増えています。見た目には太っていなくても、実は内臓や血液の中に脂肪が増えているのです。これは、摂取したカロリーが消費できないと、余ったカロリーが脂肪となって、血液中や内臓に溜まってしまうのです。いわゆる高脂血症のひとつで、血液中の中性脂肪が高くなっている状態です。この状態が続くと内蔵、特に肝臓に脂肪が溜まってしまうのです。これを脂肪肝といい、いわゆるフォアグラ状態になっているのです。放置しておくと肝臓を悪くしてしまいます。体脂肪の多い方は血液検査と超音波検査で調べておきましょう。 イラスト
3 Q.  肥満は遺伝しますか?
  A.  肥満には遺伝的要素があるといわれています。親が肥満だと、子が肥満になる確率が高くなるようです。また、親の生活習慣がそのまま子に影響を与えていることも確かです。ですから、生活習慣は家族で取り組むべき問題であると思われます。
4 Q.  夜食はどうしていけないのですか?
  A.  夜は身体を動かさないので、カロリーを消費することができません。そこで食事を取ると血中のブドウ糖が上昇し、脂肪となって身体に蓄積されて、肥満の原因となるのです。
 ある調査では、1日の食事回数と肥満の頻度の関係で、回数が少ないほど肥満が多かったと結果が報告されています。なぜなら、回数を減らした分だけまとめ食いをしてしまうからです。これは夕食に多い傾向があり、夜食と同様に過剰なカロリーが脂肪となって、身体に蓄積されるのです。できるだけ、1日3回食事をとるように心がけましょう。
5 Q.  肥満の治療法を教えてください。
  A. 基本的には、食事療法と、運動療法です。急激に痩せることはからだによくありません。1ヶ月にせいぜい3kgの減量にとどめるようにしましょう。最近の厚生労働省の発表によると、肥満者の割合は男性が29.4%、女性が26.4%と以前に比べ増加していると指摘しています。また、ある報告によると、肥満度が高いほど寿命が短いともいわれています。現在肥満にあたる方は今のうちに治療を始めることをおすすめします。 イラスト

 
林先生
林 剛一
(はやしごういち)
銀座胃腸クリニック院長。順天堂大学医学部卒業。ニューヨーク留学中に内視鏡の世界第一人者である新谷弘実先生から新谷式大腸内視鏡挿入法を伝授される。以来年間、約2千件以上の大腸内視鏡をこなし、早期の胃癌および大腸癌の治療を数多く執刀。
でも、休日はねこといっしょにお昼寝するのが趣味という動物好き。

銀座胃腸クリニックホームページ


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2004年10月掲載記事  
※内容は、掲載当時のものとなります  
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