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中央区のお医者さん

2005.1月号
 

花粉症  今年は激増か?

 一段と寒さが厳しくなりましたが、風邪あるいはインフルエンザには注意されていることでしょう。意外と早く始まる花粉症対策は万全ですか?突然くしゃみ、鼻水などのアレルギー症状があなたを襲います。年々増加傾向にある花粉症とは?

 

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Q. 今年の花粉の量を教えてください。

  A.  花粉の飛散量は前年の夏頃の気候に影響されるといわれており、気温が低いと花粉が少なく、気温が高く猛暑の時には花粉の量が増えます。気温が高く日照時間が長いと、スギの花も多くなり花粉も増えるらしいです。花粉予報によると2月10日頃から飛び始めるといわれています。また、2004年春は5年ぶりに花粉が少なくなりましたが、2005年春は前年の10倍から30倍の花粉が予想されています。そして、関東には珍しくヒノキの花粉も多く、花粉の飛散期間が長くなるともいわれています。
2 Q. 花粉症はどうしてなるの?
  A.  花粉症はアレルギー反応のひとつで、外界から身体に侵入してくる異物に対する免疫反応なのです。つまり、花粉を身体が異物として認識し、自分を守ろうとする反応なのです。そこにはまず、花粉という抗原に対して身体が IgE 抗体を産生します。その後、再度花粉と接することで、花粉と IgE 抗体とが結びつき肥満細胞からアレルギーの原因物質が放出され、鼻水、目のかゆみなどの症状を引き起こします。 イラスト
3 Q. どのくらいの患者さんがいますか?
  A.  花粉症の発症や種類はその地方によってさまざまですが、平成12年度の報告によると国民の約10人に1人が花粉症患者といわれています。近年増加傾向にあり、東京都では約5人に1人ともいわれています。また、ディーゼル車の排気物質がスギ花粉に付着するとアレルギーの抗原性が大きくなるともいわれています。
4 Q. どんな検査がありますか?
  A.  鑑別診断として、耳鼻咽喉科では鼻鏡検査、鼻X線検査などの特殊検査を施行し、他の疾患との違いを診断してくれます。また、血液中の IgE 抗体を調べることにより、スギ、ヒノキ、ブタクサ、ハウスダスト、ペットの上皮、卵、穀類などに対するアレルギーの有無が判ります。その他、皮膚テスト、鼻誘発テストなどがあります。
5 Q. どんな治療がありますか?
  A. 薬の種類として、主に化学伝達物質遊離抑制剤(抗アレルギー剤)、抗ヒスタミン剤(第一世代、第二世代)、ロイコトリエン拮抗剤、トロンボキサン拮抗剤、ステロイド剤などがあります。 そして、症状が出る前、または出てもごく軽い時期から抗アレルギー剤を服用する初期療法が奨められます。そして、症状にあわせて抗ヒスタミン剤や点鼻の局所ステロイド剤を使用する維持療法が奨められます。なお、症状の出方には個人差があるので、各薬剤の特徴を生かした処方をしてもらうのが大切です。 イラスト
6 Q. 普段の注意点を教えてください。
  A. 基本的には花粉との接触を避けることが大切なので、あまり窓を開けっ放しない、外に布団や洗濯物などを干さない、外出時メガネ、マスクを着用する、帰宅後手洗い、うがいをまめにするなど心がけましょう。もし、症状が出たら早めに医療機関を受診しましょう。放置しておくと重症化したり、慢性化したりしてしまうこともあり得ます。

 
林先生
林 剛一
(はやしごういち)
銀座胃腸クリニック院長。順天堂大学医学部卒業。ニューヨーク留学中に内視鏡の世界第一人者である新谷弘実先生から新谷式大腸内視鏡挿入法を伝授される。以来年間、約2千件以上の大腸内視鏡をこなし、早期の胃癌および大腸癌の治療を数多く執刀。
でも、休日はねこといっしょにお昼寝するのが趣味という動物好き。

銀座胃腸クリニックホームページ


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2005年1月掲載記事  
※内容は、掲載当時のものとなります  
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