Q1.筋肉をつけることは、果たして意味あるのですか?筋肉質なスタイルになるのは嫌です。

A.いえいえ、筋肉を維持することは健康や老化予防に、とても大切なことです。ムキムキな感じに筋量を増大するイメージではなく、筋肉量をずっと維持していけるような、地味で地道な筋肉トレーニングを勧めています。そして必ずしも、スポーツジムに通う必要はありません。
人は年を重ねるにしたがって引き締まった筋肉を失い、関節がこわばるようになり、新陳代謝も低下します。一般的には、40歳を超えると脂肪が増え、筋肉量が減少してしまいます。普通の生活を送っている場合は、1年で約1%の筋肉が減るとされています。筋肉量が減れば筋力が弱くなりますから、日常生活の動作がおっくうになります。座る・歩く・荷物を持つ、などの動作が面倒に感じるようになっていき、そして転びやすくなります。また、筋肉量が減ると基礎代謝(生きていくうえで必要な、最低限のエネルギー消費量)も減ってしまいます。つまり、同じ量を食べても太りやすくなるというわけですから、ダイエットにも影響します。

  

Q2.筋肉は、何歳くらいまで発達させることが出来ますか?

A. 筋肉は一度死滅すると元に戻らない脳細胞と違い、鍛えれば何歳になってもパワーアップすることが出来ます。実際に、60歳~90歳の方に10か月の間、連続でウエイトリフティングのプログラムを実践してもらったところ、筋力が平均で65%増えたという研究結果が出ています。アメリカでは、90歳以上の人でも筋力アップが可能だったという報告もあります。つまり、年齢は考えなくて良いですし、始めるのに遅すぎることはありません。
また、筋肉は何もせずに過ごしていくと、どんどん低下していきます。入院により1日中、寝たきりでいる状態では、なんと2日で1%の筋肉量が減ると言われているのです。

  
  

Q3.太っていないし、特に病気もありません。それでも運動は必要ですか?

A.美容や老化予防、健康増進のほかにも、運動することのメリットは多くあります。
たとえばその一つに、運動効果とストレスに係るお話をします。脳の中には様々な神経伝達物質があり、私たちの感情や気分を調節しています。この神経伝達物質のなかでも「エンドルフィン」という物質は、人の快感や幸福感など気分の高揚感をもたらすことで知られています。「脳内麻薬」などと呼ばれたりしますから、聞いたことがある人もいると思います。つまり、神経伝達物質や様々なホルモンの働きによって、私たちは心地良さやストレスが和らいだように感じることが出来るのです。人は年齢を重ねると、こうした物質が減少することで気難しくなったり感情が不安定になったりしがちですが、運動はこのような変化に大きな効果をもたらします。1日に20分間、もしくはそれ以上の運動を行うと、その後の身体には90分~120分間程度、弛緩反応が起こります。これは、運動により様々な神経伝達物質が出ることで生じる現象で「エンドルフィン反応」もしくは「運動後陶酔感」と呼ばれています。20分間以上の適切な運動プログラムを週に6~7回行なうと感情が安定しストレスを軽減出来ると言われているのです。運動の効果は、あなどれないですね。
さて、いつ始めますか。

※具体的なエクササイズについては、6月号をご覧ください。

  

菅井先生がお勤めの病院をご紹介します

病院名 医療法人社団 東京シナジークリニック
診療科 一般内科診療(保険診療)・自由診療(保険外、アンチエイジング診療)
診療時間 午前9:30~13:00 / 午後15:00~18:30
定休日 水曜日・土曜日午後、日曜日・祝日は休診(※予約制のアンチエイジング診療は水曜も診療日です)
住所 〒104-0051 東京都中央区佃1-11-8 ピアウエストスクエア2F
電話番号 03-6219-5100
ホームページアドレス http://www.synergy-clinic.com/
  
 
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