Q1.現在40歳の男です。いまの平均寿命(H24年発表)が79.94歳ということは、79.94-40=39.94ですから、あと40年近く生きられる、この計算であっていますか?

A.それは間違いです…。これはダマされやすい計算のひとつとして、典型的なものです。「平均寿命」とは「その年に生まれた人が平均して、あとどのくらい生きることができるか」を表す指標なので、単純にこの数値から今の自分の年齢を引いて、人生の残り時間を推測するものではありません。平均寿命は、本来は国際間で比較をする時などに、統計で用いられる指標のようなもので、独特な方法で算出される数値です。過去のデータから推測した数値を合計し、割り算をして平均を出す…というような単純なものではないようです。
 それならば、自分が生まれた年の平均寿命を調べて、そこから計算してみよう、と思いつくかもしれません。では、今40歳の人が生まれた年である1972年の男性の平均寿命は、70.50歳なので計算すれば、70.50-40=30.50で、残り30年。これですと、先ほどの間違った計算方法と9年も違います…。しかし、この計算方法もまた、不適切なのです。そこで、人生の残り時間の推定には「平均余命」という言葉が用いられます。平均余命とは、「その年齢の人があとどのくらい生きることができるかの期待値」と定義されています。言い換えると「0歳の平均余命が平均寿命」となることが、おわかりかと思います。すると今の40歳男性の平均余命は41.05(H24年発表)ですから、あと約41年と表現するのが適切です。これはあくまで「期待値」ですから、確率論で表現した数値であり、数学上のものです。しかも、この「平均寿命」の考え方の基本として「いま現在の社会環境がずっと続いたと仮定したうえでの数値」とされています。 医療水準や生活環境などは変化していくものですから、計算だけで予測するのはヘンですね。「平均寿命・平均余命」は公衆衛生の国際間比較するときなどに用いる、あくまで統計を語る時のひとつの目安です。この数値を知って、健康管理の目標とするものではないことに留意してください。
 「あとどのくらい生きられるか!?」というのは、誰もが気になるテーマのひとつです。健康状態も人さまざまですから一概に言う事ができるはずもなく、統計上の数値と見比べたとしてもアバウトな予測が立つ、という程度でしょうか。
 人生の残り時間を意識してみると、老化の過程に意識が向くようになります。病気を抱えてどう生きてゆくか、予防できる部分はどれか…などと、さらに具体的に対策を練っていきます。そうなればもちろん、各自の状態に合わせた異なった種類の対策が必要で、言い換えれば、それは老化には質があり、個性がある事を意味します。これからの時代は個別に「老化計画」が必要になる、と私は考えています。(※参考資料 厚生労働省(2013)「平成24年簡易生命表の概況」)


◆2013年9月9日(月)に日本テレビ系列で放映されました「月曜から夜ふかし」の番組内において、院長が「平均寿命の認識の違い」について解説した件(http://www.synergy-clinic.com/topics/
000248.php
)につきまして、司会のマツコ・デラックスさん、村上信吾さん両者より「分からない」と辛辣なコメントを頂戴し、放映後も視聴者・クリニック受診者の皆様から同様のご指摘を頂きました。今回はご指摘の点を含め、院長があらためてクリニックで解説したものをまとめて作成致しました。

  
  

菅井先生がお勤めの病院をご紹介します

病院名 医療法人社団 東京シナジークリニック
診療科 一般内科診療(保険診療)・自由診療(保険外、アンチエイジング診療)
診療時間 午前9:30~13:00 / 午後15:00~18:30
定休日 水曜日・土曜日午後、日曜日・祝日は休診(※予約制のアンチエイジング診療は水曜も診療日です)
住所 〒104-0051 東京都中央区佃1-11-8 ピアウエストスクエア2F
電話番号 03-6219-5100
ホームページアドレス http://www.synergy-clinic.com/
  
 
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