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■ 5月31日発行  このページの先頭へ
断固反対の会
市場移転反対の旗は掲げ 築地繁栄の将来像を描く

 平成11年11月29日に発足した「築地市場移転に断固反対する会」の総会が、24日、銀座ブロッサムで開催された。会場には築地場外の関係者に加えて多くの区議が傍聴に訪れていた。冒頭に会長の古屋勝彦氏(商工会議所中央支部会長)が、東京都が築地市場の移転を進めていく現状において、断固反対する会として、築地を中心にした「かくあるべきビジョンを打ち出して、それをもとに東京都と交渉していくことにしたい」との新しい方針が打ち出された。委員からこれをめぐり議論が出て、区議会の幹事長からも意見が出され、白熱したが、結局、古谷会長が「白黒つける問題ではない」として、ビジョン検討会の設置が決まった。ただし、断固反対の旗を降ろすか否かについては、9月の中間報告のときに協議することで合意が得られた。設置されたビジョンづくり委員会は銀座、築地、勝どき、豊海、晴海の地域代表によって構成される。年内には結論を出し、これをもって東京都との接衝に入っていく方針。東京都は市場跡地を区民に売却して新市場の建設に充当していくという。一方、市場業者のうち東卸組合は組合員の合意が得られていない状態が続いている。このため「断固反対」の旗は降ろすべきでない、の意見もある。

9月に会の継続で協議

  「反対する会」の総会で、矢田区長は「都の移転方針で築地市場は揺れているが、中央区が提出した7つの疑問について明らかになったのは、豊洲の土地確保だけで、今後もただしていきたい。ただ、反対だけでいかがなものか。築地という町をこういった町にしたい、にぎわいへのビジョンづくりをすることで、万がいち移転という事態に備えたい」との考えを示すと同時に、「築地市場の跡地を都は売却しようとしているが、乱開発になってはならない。築地という歴史と風土にあったものであるべきだし、何よりも賑わいが中央区の生命線だから」とも語った。
  石島議長は、都の一方的な移転方針に対して「区議会は特別委員会で集中審議をするとともに抗議文、意見書を提出してきたが、今後も区と力を合わせて取り組みたい」と挨拶した。
  立石都議は、この間の官主導の東京都の時代に逆行した姿勢を批判するとともに「創業者の気概を以って大きなブランドを我々の手によって再生していく、大へん重要な時を迎えている」との認識を明らかにした。
  このあと委員から意見が出されたが、「反対する会」のあり方をめぐって次のような意見交換が展開されて注目を集めた。
  月島再開発協の新川有一氏は「ほんとうに、今ごろになって何をやってんのか、議員と職員は何していたのか」と思いの丈をぶつけた。「過去を追っても仕方ないが、けじめだけはつけてほしい」など反対運動が腰くだけになっていくのではないか、の危惧の念を強調した。
  一方、昨年末に市場の移転を前提に対応していくことに方針を切り換えた場外市場の商店街振興組合の北島俊英氏は、平成13年12月に出た都の整備計画が決定的で、場外の人たちは「今さらくつがえせるか、市場が移転したら商売が成りたたない」で共通しているとし、商店街診断の提案をもとにして新たな方向を究めようとしている現状からすれば「振りあげた拳(こぶし)は降ろさざるを得ない」の思いを語った。
  さらに共栄組合の礒野忠氏は、「強硬に進めようとしている都と少しでも早くテーブルについてほしい。跡地を売却して乱開発などになった時に場外はトカゲのしっぽ切りを最も恐れている」、あるいは築地四丁目町会の岩間章氏は「市場が移転したら築地の店の8割はつぶれる。これを間際にやられたのでは各商店は対応できない」など、場外で商売をしている人たちの気持ちを伝えた。
  これらのやりとりの中で、観光協会の宮入正則氏は「誰がいい、悪いじゃない、皆んなが悪いんだよ。私も市場や場外の人達の意見を聞いたがまとまってなかった」と、現状認識を示し、さらに日本橋問屋街を且つて五反田に移転させようとした国とやりあった経験を紹介したうえで、次のように話した。「最初に皆の意見を聞けばよかったかもしれない。中に入っている人の身になったら大変ですよ。今日まで遅らせて申しわけない。当事者がしっかり生活できるようにしなきゃ、駄目なんです」
  この発言によって議論も落ちついて、結局、ビジョン検討会を設置して検討をすすめるとともに、断固反対の旗を降ろすか否かについては、9月の中間報告が出た段階で協議することで合意した。

 
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