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■ 9月27日発行  このページの先頭へ
犬や猫たちは物ではありません
大木トオル氏、区議会「グループ未来」の勉強会で語る

救助センターの設置を
新たなシステムが必要

 世界的なブルースシンガーとして知られる大木トオル氏が中央区に里帰りして、高齢者や重病人の介護を手助けするセラピードッグの普及につとめている。この大木氏を招いて、17日、区議会の「グループ未来」が「動物との共生」をテーマに勉強会を開催した。大木氏が行政側に求める新たな「動物との共生」に必要な手立だてを明らかにし、保健衛生部の赤穂部長と福祉部の高橋部長が自らの考え方を述べた。グループ未来には大塚忠彦、高橋伸治、青木幸子の3議員が所属している。
大木トオル氏
  動物・環境の問題を私のふるさと中央区で全国のモデルのような仕事をさせていただいて、中央区や議会、地元の多くの人たちに感謝しております。ニューヨークのマンハッタンという、まさに中央区と同じような場所で私は仕事をし、様ざまの体験をしてきました。私のやってきたことに皆さんが賛同し、セラピードッグの採用を条例化までしていただき、それが他の区や全国の自治体らに大へんな反響を与えています。
  来年、長野で開かれる知的障害者のオリンピックには80か国が参加し、聖火ランナーをセラピードッグで皇居から日本橋、人形町に走らせようという構想も練られております。且つて捨て犬だった犬たちがマスコミの取材に応えている訳で感無量です。中央区が動物に関するモデルになってほしいと、改めて期待を寄せております。
  日本で捨て犬の多い所が千葉県で、2位が福岡県です。その千葉の富里で亡くなった犬たちの慰霊祭が30日に行われ、私がその記念講演に招かれています。私に視察して体験を話してほしいと言われましてね。
  50年前、日本の捨て犬は廃棄物として処理されていました。私はアメリカにいたとき、この事実を知らされ、日本は文明国じゃないと断言されショックをうけ、アメリカの実情を知り、自ら犬に救われた体験もあってセラピードッグの仕事を自分の後半生の仕事に選びました。
  富里の近くに芝山という町があり、そのタウン紙が富里で犬が殺されている実情を伝えたところ、子どもから大人たちまで「恥しい」と言いはじめたんです。そして今迄は現場で働いている職員が自分の仕事を家族に言えなかったそうです。しかし家族がそれを知り反発するのに、わかってくれと説明するそうですがこうなるとカウンセリングが必要です。
  アメリカには捨てられた犬たちを隔離収容するのではなく、各町に救助センターがあります。日本は収容して五日目に殺してしまいます。しかしアメリカは里親を探すなどのシステムが出来ています。もちろんアメリカにも迷いがありますが、社会的にシステムが出来あがっているので、救われることが多い。
  平気で犬や猫を捨てても、日本には罰する法律がない。このことを私は著名な日本の政治家に訴えたところ、犬猫より人間が大切だよ、と言われました。小さな命を救えないでなぜ人の命が救えるのかと、実感しました。犬猫の命を大切にするところにはイジメも殺しもなくなります。
  日本に新しいシステムを構築していくためにも、中央区がその先頭に立ち続けて頂きたいし、そのために私も協力していきます。
赤穂 保部長
  人と動物が共生しあうことは町にとってもお互いにプラスになると思います。中央区は犬より猫の苦情が毎日のように寄せられます。死んでいく猫も毎日1匹という実情で、エサを与えることによるトラブルも多い。去勢の補助金を金が出して、協力するNPOもございます。犬についてはペット同士のいさかいや集合住宅のトラブルも増えつつあります。こうした問題について協議する場をつくったところで、ルールづくりの端緒についたという実情です。
高橋邦夫部長
  特養ホームでセラピードッグに接している高齢者が笑顔を見せ心開いていくのを見て人と動物が共生していく効果を実感しました。ペット産業のモラルについて行政として指導できないか、また飼うということは家族が増えるということで、本来は家族を捨てるなんてあり得ないんですから。アメリカのような救助センターの必要性はわかりますが、キャパシティの問題もありますので、里親を仲介する何らかのシステムを検討し、区内で取り組む土壌づくりにつとめたいですね。

 
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