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■ 10月11日発行  このページの先頭へ
根強い東京都への不信感
「築地ビジョン」をまち協で説明

 東京都は昨年暮に環状2号線の地中化計画を変更して地上化に変更すると発表し、勝どき、豊海、晴海、月島の住民の強い反発を受けている。こうした中、中央区は先月21日に開かれた「築地市場の移転に断固反対する会」に「築地の将来ビジョン」を発表した。築地市場の移転と環状2号線の地上化計画は一体であるとの考え方に立ち、万がいち市場が移転しても築地の将来を保障していくにはどうすべきかのビジョンを示したもの。この構想について区は、関係地区のまちづくり協議会を相次いで開催している。第1回目が勝どき・豊海地区で5日に開かれた。ビジョンでは環状2号線が万がいち地上化された時には、地域のまちづくりと一体化させるとの立場で、都営住宅を中心にした換地などの方策で新しい再開発方式を提案している。区はこの案を住民に説明していくと繰り返していた。当日のやりとりをまとめた。

勝どきは環2で議論
  都営勝どき6丁目アパート自治会の成田会長は「環状2号線についての都の説明会は1回だけで、地元も区に反対の意向を伝えたのに、それなのにもうこういう話になっている」と戸惑いを隠さず、さらに環境汚染については何も説明されていないとも指摘した。区は、地元に説明したのは都市計画の素案であり、これに対して区議会と共に地上化にはいいことはひとつもないと都に申し入れた、と経過を説明。さらにその上で地上化になったときは「まちづくり」とセットで対応すべきとしてビジョンを描いたものであり、これを町会、自治会へ個々に説明していく、との方向性を示した。
  さらに成田会長は、環3や晴海高速、ゆりかもめなど、計画の行方について危惧の念も伝えた。これについて区は「都が本当に計画通りに進めるか否かについてもビジョンを検討する中で明らかにする」として、晴海通りのアンダーパス化(清澄通りの下)も断を迫るとした。
  勝どき西町会の本橋会長は地域の意見をまとめて2月16日、区に地上化反対の意見書を提出した事実を明らかにし、「地元の区議さんと共に相談していく」と、区の地元対応を求めた。また本橋会長は「私どもの町会は2,700をこす世帯をかかえているのだから」とも指摘。
  勝どき町会の小森会長は、都が顔を見せていないことを確認したうえで「東京都に地元がどう思っているか知ってもらう必要がある。そうでないと(地元の意向が都に)通じていかないと思う」と、都への不信を露わにした。
  座長をつとめた石黒会長はマッカーサー道路と言われる環状2号線が新橋など地域のまちづくりに関ったのは10年ぐらい前のことと経過を説明したうえで、「市場の移転に間に合わせることが石原流かどうか知らないが、地下化で予定した金と地上化したことによる差額をまちづくりに回すといった提案が都からは全くない」と発言した。

鮮魚マーケット 小売の200店舗に
  月島誠栄商業協同組合の佐藤理事長は、鮮魚マーケットと市場の仲卸業者との関りについてただした。区は、場外に鮮魚を扱う店が少ない現状から仲卸の協力は欠かせないとの認識で協議をすすめていく方向を明らかにした。また、鮮魚マーケットは小売が主で規模は200店舗ぐらいで、青果や花器も入ることになるといった民営市場での活用構想も示した。
  さらに佐藤理事長は「築地だけが良くなって、勝どきがおいてけぼりでは困る」とも要望。区は、築地―勝どきの連係ができるように検討していくことを約束した。
  豊海の水産関連業者からは今回のビジョンで新たな土地利用に転換するのかといった質問が出された。これについて区は、漁港区となったまま社宅の名目で住宅が建つなどの不自然な現状を改めて、新しいルールによるまちづくりとして不都合なものは是正していく考え方で都と折衝していく姿勢を説いた。

再開発と一体 良好な環境に
  環状2号線が地上化になった場合、沿道のまちづくりについて「ビジョン」は次の考え方を明らかにしている。(1)快適な都心の生活環境の確保、(2)まちづくりと連動した道路整備、(3)都心のポテンシャルを生かしたまちづくりの推進
  都の素案は、道路幅が4メートル6メートルと場所で異なるため、これを六メートルで統一し、両側に多くの緑地を確保するとともにサイクリングロードなど人の活用できる構造とする。
  さらに勝どきには道路にかかる住宅とともに都営住宅の老朽化による再開発も予定されているので、これらを一体のまちづくりにして超高層住宅にまとめるなどの方法を検討する。
  その際、新月島川や朝潮運河の水辺活用も同時にすすめるという。
  臨海部と都心をつなぐ公共交通の整備として、LRTの採用や水上交通ネットワークなども検討する。

 
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