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■ 10月10日発行  このページの先頭へ
「日本橋」の過ちをおかす
立石都議、環2で都に迫る

 都議会の第3回定例会で一般質問に登壇した中央区選出の立石晴康都議は、都市観光と幹線道路、防災の3つの問題について質問した。都市観光については、水辺の課題に言及するとともに、浜離宮のかねてから中央区も課題としてきたアクセス問題についてただした。さらに、都が市場移転を決行するにともない、環状2号線を地上化させたことに対して、日本橋の高速道路と同じ過ちを繰り返すことになると追求したが、都は100年の計で新たな都市計画にのぞむと切り返した。(質問のうち、防災については次号に掲載)
ICタグの実験
  ICタグは、トレーサビリティーや物流などの分野で実用化に向けた取り組みがなされており、最近では福祉分野での実験も行われている。今後、ユビキタス社会の実現に向けた取組みが着実に行われることと期待しますが、まず都が実験を開始するにあたっての知事の御所見をを伺いたい。今回の実験の成果を、今後のユビキタス社会における都市観光東京の町づくりにどのように活かしていくのか、見解をお伺いします。
水辺の活用改善
  隅田川ではスーパー堤防やテラスの整備が進み、聖路加ガーデン前のテラスなどでは食事を楽しむ風景がみられます。また浅草では、本年8月から親水テラスでライトアップやオープンカフェが開催され、新たな観光スポットとして注目を集めています。都民のみならず内外の観光客も楽しめる河川空間を創造していくべきと考えます。
  そこで、隅田川・神田川・日本橋川など、河川における水辺空間の魅力向上についてお伺いします。
  浜離宮のアクセスとして汐留シオサイト方面・銀座方面からのアプローチに、汐先橋交差点があります。この交差点は首都高速・都心環状線の橋脚があることから右・左折車線が分離されるほど、複雑な形となっています。このため浜離宮庭園を訪れる観光客や歩行者が交差点の海岸通りを横断するにも車道を何回かに分けて横断しなければならないなど、利用しにくい交差点であります。歩行者がより安全で利用しやすい交差点に改良すべきと考えます。
環状2号線の計画
  現在、環状2号線「築地―晴海」2.1キロ整備計画が見直されています。現在の都市計画決定通り、地下トンネル方式で建設すべきです。築地市場移転決定後に、にわかに都は、地上化の変更素案を提案しています。
  変更理由として、都は建設コストの安さを言います。また、築地市場移転跡地と、勝どき・晴海の一体化を挙げています。
  このことは、名橋日本橋の上部首都高速道路による水辺景観の過ちを再び繰り返し広大な築地市場跡地を道路でわざわざ細分化することになります。
  近年、土木技術の進歩は目を見張るほどであります。十年前、初めて本格的に道路土木にシールド工法を用いました。アクアライン建設時のシールド工法でした。その当時より工事費は今、30〜40%程度、コストが下がっていると専門家は言います。この路線の虎ノ門〜築地間では、完全地下式です。
  次期東京オリンピックを目指す東京都は、都市インフラでも幹線道路建設の選択肢が多様になったことから学ぶべきであります。
  現に、東京でも大深度トンネルを利用した外環道計画の例や、中央環状新宿線などの事例があります。また海外でも高架道路を撤去して地下化した、ボストンのかつて「セントラル・アーテリー」と呼ばれた「ビッグ・ディッグ」や、高速道路を撤去したことで清流が復活した、ソウル都心の川「チョンゲチョン」など、事例は枚挙にとまありません。
  一方、この変更素案では、築地市場側から晴海までは地上道路となり、隅田川と朝潮運河の横断は橋梁として計画されています。ウォーターフロント・東京の玄関口である隅田川など、河口の道路計画のあり方について、知事のご所見をお伺いします。

百年の計で整備東京都
都知事の答弁

  <ICタグの実験>丸の内のあるビルを訪ねたら、目の不自由な方が立ち止まって、そのドアから周りの人に声かけてるんですけど、誰も立ち止まらない。私は気づきまして声かけてみましたら、たまたま私の行くビルと同じだったんですね。なので案内しましたが、その人に言わせるとワンブロックの距離が長すぎて、目の不自由な人の感覚が普通の街と違って、半分行方を失ったようだと言うんですね。そういう事例もございますし、ああいう街角にもですね、ICタグのようなもの利用されて、いちいち案内板を読まなくても、番地なり、今の場所がわかるのは非常に便利だなと、その時、思った。日本のすぐれたIT技術でもって、これから環境や観光や商業振興など、まちの活性化にいかしていくことが重要だと思っております。今回の実験のねらいは、まちづくりにおける情報技術の新しい活用方法を継承することであります。この実験を通じて、我が国のすぐれた技術を東京から世界に向けて発信し、国際的な競争力の強化につなげていきたいと思っています。
  <水辺の道路計画>およそ道路というものは、人や物の骨格を支えるアクセスであります。要衝を形づくる非常に大きな要素であると思っております。道路計画は、こうした機能を十分にふまえると共に、地域の状況やコストなどを総合的に勘案して定めるものと思っております。都市の玄関であり、顔ともいえるウォーターフロントにおいては、ニューヨークのイーストリバーの例は言うまでもなく景観形成の視点が重要でありまして、東京の例で言えば、お台場をつなぐレインボーブリッジもそうでありました。また、あの勝どき橋においては、東洋一のはね橋として日本の技術の粋を集めて建設され、安心したまちの風景に人気者となりました。隅田川の河口における今後の道路整備については、首都東京の新たなシンボルとなり得るような合理的な計画として推進していきたいと思っています。
ICタグの実験
  <都市整備局長>
上野公園では、ICタグなど先端のIT技術を用いて、外国人を含めた来訪者に、目的地までの道案内やモデルルートの紹介名所の由来、動物に関する情報などを提供する。この実験により、街の中で活用する場合の技術的な検証と利用者のニーズの把握を行う。また、実験に使用される機器や仕組み、ユビキタス技術を紹介する展示を秋葉原ダイビルで行うとともに、シンポジウムを開催し、この実験の意義を積極的に発信していく。
実験成果の活用
  <都市整備局長>
今回の実験は、いわゆるユビキタス社会の実現に向けた第一歩である。このシステムは、観光や商業振興に加え、ユニバーサルデザインや安全・安心のまちづくりなど、様ざまな分野での活用が期待される。
水辺空間の魅力
  <建設局長>
これまでも都は、隅田川などにおいて、スーパー堤防や親水テラスなど治水と親水に配慮した整備を進め、良好な水辺空間を創造してきた。今後は、川沿いの豊富な観光資源を生かし、河川の利用を促進する。具体的には、携帯電話を活用した観光情報の提供を進めるとともに、川を周遊するような催しを誘導するため、防災船着場の平常時の利用を図る。また、オープンカフェなど憩いの場が、多くの地区で展開されるよう仕組みづくりを進める。引き続き、地元との連携を図り、東京の歴史と文化が感じられる、魅力あふれる水辺の創出に努めていく。
汐先橋交差点の改良
  <建設局長>
浜離宮庭園へのアクセスについては、利用者も増大しており、その改善は重要であると考えている。汐先橋交差点については、ご指摘のとおり、首都高の汐留出入口が近接し、交通量も多いため様ざまな制約があるがその改良案について、現在、関係機関と連携して調査、検討を進めており、年内にとりまとめる予定である。今後とも歩行者が安全で、利用しやすい交差点の改良に努める。
環状2号線の整備
  <都市整備局長>
環2は、臨海部の生命線となる道路であり、早期整備が必要である。従来、築地市場を現在地で再整備する計画であったため、環2は地下を通過する計画としていた。しかし、市場の移転にともない、地上化が可能となり、課題であった勝どき地区へのアクセス問題が解消するとともに、市場跡地の有効利用にも資することとなる。今後、様ざまな工夫を加えながら、ご指摘のように百年先を見据えた道路として、早急に整備していく。

 
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