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■ 5月14日発行  このページの先頭へ
6期目の矢田区長にインタビュー
都心中央区の魅力へさらにみがきを
 4月22日の区長選で、矢田区長は6期目を得票率74%で達成した。今回の選挙で初めてマニフェストを発表して目指すべき政策を6項目にまとめて有権者に説明。対して共産推せんの佐藤氏は、築地市場の移転反対を前面に押し出し、1万票近い支持を得た。こうした結果、6期目の区政を担う矢田区長に本紙がインタビュー。6期目の区政について「都心中央区の魅力にさらに一層、みがきをかけたい」との抱負を明らかにした。今回の選挙については「築地市場移転反対」は当初から中央区が打ち出した姿勢で変更したことはないと主張しつつも、都知事選で明らかにした土壌汚染の再調査に注目していると語り、その結果によって移転スケジュールに変更もあり得るとの見方をにおわせた。またマニフェストで明らかにした小中学校の改築10年計画は来年2月の基本計画に組みこむこと、さらに旧労働スクエアの跡地が手に入れば、京橋図書館を移設して中央図書館としたいとの思いも明らかにした。区職員については「もっと町に出るように」との期待感を示した。

新住民の期待も感じた

 6度目の選挙ということで、過去5回と異なる感じといったものはありましたでしょうか。また、得票率74%という、この結果についてはどう考えていますか。
 「今回の選挙では、いま本区がすすめている中央区の魅力、都心の魅力にいかにみがきをかけるかということについて大いに議論してきました。都心の魅力とは、第1に誰もが快適に生活ができて、第2に誰もが快適に仕事ができる、3つ目が都心にふさわしい最高の文化、福祉、教育などを享受できるこの3点に要約できると思います。このうち、居住性については、いま人口が目標の10万を達成するなど、人がどんどん集まっているのですから、人々に都心居住の素晴しさを謳歌していただくにはどうしたらよいかを、特に子育て支援は、年間の出生数が6、7年前は500人台であったのが、昨年は1,000人を超えるなど、本当に重要な課題になっている、ということで保育園、幼稚園への待機ゼロにする計画などを中心に訴え、またさらに介護や福祉の充実も、本区の看板施策として、いちだんと拡充すると訴えてまいりました」
 「選挙は1回1回ちがいます。特に今回は、先の国勢調査でもわかるように、人口が35.7%と全国一の伸びを示し、また10年間に42.1%という驚異的伸びを示したのですから、新しく住民になっていただいた方々がどういうふうに区政を受けとめていただいているのかという点について、私自身関心がありました。ま、結果はおおむね良好でね、移ってきた方々からも「大いに頑張って下さい」といった声をあちこちで聞くことができました。ま、それが74%という結果ですけれど、今回は13の区長選があったんですが、上から3番目の得票率という立派な成績で当選できたことにつながったと思います。従って結果を厳粛に受けとめ、区民の期待にそむくことのないよう、全身全霊を献けていく、こういう決意であります」

 相手候補が、過去の共産党推せん候補と比べて1万票に近い大量得票となっています。このあたりは、どう考えていますか。
 「佐藤たつお候補とは、青年会議所の討論会(4月10日)でが初対面でしたが、なかなか立派な方であるとの印象でした。立ち話でしたけど、自然とやっぱり築地市場の問題に話題が移ったときに、私の父が理事長をつとめていた暁信用組合について「私も知っていますよ」と言っていただいてね、大変うれしかったですね。1万票近い票をとったのは、やはり築地市場移転断固反対の佐藤候補の姿勢が評価されたのではないか、というふうに思いますね。断固反対は、もともと私たちが元祖でね、断固反対であることを10年近く言いつづけてきたけわけですけれども、もちろん終止一貫ですね、今でもこの姿勢は変わってないけれど、残念ながら行政の責任ということでね、ただただ反対を主張することは出来なかった。ということは正直いって、痛かったですね。万が一ということね。事業主は東京都ですから」

 今回の選挙からマニフェストを公表できることになって、中央区も双方が明らかにしたわけですが、その効用についてはいかがでしたか。
 「私は6つの約束をマニフェストで述べたんですけど、そもそも最初の時から人口回復を主張してまいりましたんで、あれも今で言うマニフェスト、公約であったわけですね。ですからマニフェストを明かにすることによって、それをしっかり区民に示して、その実現に全力をあげるということは大事なことではないかと思います。だから公約が公約として評価され、やらなかったら落第、やれれば評価につながるから、いいことじゃないですか」

 ところで区議選についてですが、現職2名が落選して新人4人が当選という結果になりました。自民党が1名増えて14人、共産党が1名減に、公明は同じ5人で第2会派に、民主党は分裂して3人会派に新たに新会派が3人で発足、そして新人が1人会派ということになりそうなんですが。
 「前回は現職が全員当選したんですが、今回は2人落選ということで、やっぱり選挙の厳しさをしみじみ感じましたね。新しい会派構成が出来つつあるんですが、それぞれ立派な方々で区民の信頼を受けて当選されたんですから、しっかり応えるよう、つまり区民の幸せと区政発展に尽力されるでしょうから、期待と希望こそあれ、不安ということはありません」

土壌汚染調査に注目
築地の町の活性化を


 都は新市場を予定している豊洲の土壌汚染について調査検討委員会を発足させましたが、築地市場の移転の行方については区長としてどのように判断していますか。このことと関連して、場外市場の「鮮魚マーケット構想」は今後、どのように進めていきますか。
 「土壌汚染をふくめて私たちは、議会と一緒になって、現在地再整備を強く主張して7つの疑問を出してね、東京都の姿勢を追求してきたんですけれども、その7つの疑問の中でいまだに解決していないのが、土壌汚染の問題と、23ヘクタールの跡地をどういうふうに活用するのか、この2点がいまだに不明なんですね。特に土壌汚染、これは大事ですね。食の安全性は人間生活にとって、このうえなく大切なことでありますし、食の安全に対する対策は万全なものでなければならない、こういうふうに思います。ですから東京都も専門家の意見も聞く方針ということですので、一定の方針が出るまでは半年かかるということですので、それを注視してまいりたいということですね。本区としても安全でなければ、これは容認できないですね」
 「現在、万が一の移転を見すえて築地市場の場外市場を核にした築地地区の活気と賑わいづくり委員会を中心に、鮮魚マーケットの検討をすすめているわけですけれども、仲卸業界の意見もなかなかまとまらない、土壌汚染の問題もあるということで、そうした状況を見極めながら、関係者の皆さんと協議してまいりたい。土壌汚染の問題で、移転のスケジュールが変わることも考えられますから。

10年計画で学校改築
京橋図書館の移設も


 区長のマニフェストに区内全小中学校の建て替え・改修を10年計画で実施、とありますが、関東大震災直後に建てられた校舎もあるわけで、その優先順位はどのようにしていくのですか。
 「16の小学校と4つの中学校の中には、大正末期だとか昭和初期に建てられた学校もあるわけだね。むろん耐震補強は全ての学校で終わっています。学校は地域の核としてあるいは防災拠点としての機能を持っています。学校の建て替え・改修は教育環境を充実させるとともに、これらの機能を高めることにもなります。本年度、学校整備基本調査で学校施設の老朽化、これからの教育を見据えた学校施設のあり方、将来の児童数の見込みなど調査しますので、その結果をふまえ、財政負担も考慮しつつ、来年の2月に策定を予定している基本計画に反映していきたい、このように考えています」

 同じマニフェストに、中央図書館の充実とありますが、これは京橋図書館の改築を再び検討するということなんでしょうか。
 「本庁舎下の京橋図書館、過去にも移転改築の構想が浮かんだこともありますが、今回改めて移転改築したいと考え、これを称して「中央図書館の充実」としたわけです。これはまだ計画の段階でありますけれど、旧労働スクエア跡地、あれを6月か7月に東京都から譲り受けようという思いで進めています。敷地が6100平方メートル、1800坪の広大な土地で中央区の真ん中に位置します。さらに「いこいの森」に連動して「環境資料館」の併設を、とこういう思いでいます」

職員は町に出よう

 6期目の区政を担当するに当たり、これから4年間に重点的にしたいことをあげてください。
 「もちろん、マニフェストで言っている『6つの約束』これを着実にやろうと思います。子育て支援、教育環境の改善、いじめゼロ、小中学校の改築・改修。3番が安心して暮らせるまち、70歳就労社会ね、これ大事な問題なんで、ぜひやりたいと思いますね。それから高齢者や障害者のための福祉ね。4番目に、地球を大切にするということで、温暖化防止のために全力をあげてまいりたい。5番目が食文化の中央区を守るということ。築地市場の移転には断固反対で、万がいちの場合には鮮魚マーケットを開設する。6つ目が世界に誇れる町にしよう、ということですね。日本橋上空の高速道路撤去を促進し、また東京駅前の再整備、それから水の都・中央区を再生する。この六つですけれども、築地市場人気があるしファンも多いんでね、なんとか現在地で出来たらと思いますけど、先ほどから言ってるように東京都の権限ですからね、及ばないなら鮮魚マーケットということで、地域の皆さんのために食文化をしっかり守って、賑わいだね、それから銀座との一体性、そういうことを行いたい」
  「職員に対しては、地域にもっと出ていただくように、区民の目線で区政をやるんだということで、私はもちろんのこと、部屋の中にこもっているんではなくて、どんどん出ていって、区民がいま何を願い望んでいるのかということを意識して区政を行いたいと思いますね」
 
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