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■ 7月23日発行  このページの先頭へ
正念場を迎える「築地ビジョン」
 中央区は平成16年12月に「築地市場地区の活気とにぎわいビジョン」を策定。築地市場が移転した場合を見越しての新たな「にぎわい」拠点を作りだすものとして注目された。ところが東京都は、環状2号線の地下から地上方式への都市計画変更をうちだし、さらに2016年オリンピック招致を発表、市場跡地をメディアセンターとするとした。環状2号線については今月末に区計審が開かれるなど都市計画変更の手続きは大詰めを迎えようとしている。中央区は「ビジョン」構想にもとづいて、関係住民との協議を重ね、業界への打診を続け、その報告書が3月にまとまった。そのうち、ビジョンの具体的展開を進める区有地の活用、今後の課題の2点についてまとめてみた。この構想について東京都との具体的検討がいまだ行われていないのが現状。従って、営業主体をどうするか、仲卸業者との連携、といった肝心の課題は先送りとなっている。しかし地元は場外の商店会、町会が初めて一本化して「新しい築地をつくる会」をNPOとして発足させた。これは画期的なことで、千葉県銚子市漁業組合との連携など新たな動きを示して、「ビジョン」の原動力として注目されている。環状2号線の都市計画変更後の展開が決め手になりそうだ。

埋立ての区有地を活用

 東京都は、平成17年、豊洲新市場の開場を平成24年度を目途とすることを明らかにし、翌18年10月にはPFI方式による新市場施設整備を決定するなど、豊洲市場の整備に向けた動きが進行している。
 こうした動きの中で、築地市場地区の活気とにぎわいを絶え間なく継承・発展させていくためには、平成24年度の築地市場移転を見据えつつ、市場移転前から先行的に鮮魚マーケットを営業させていく取組が求められている。
 第1段階としての鮮魚マーケット先行営業に取り組みつつ、その後の事業展開に向けては、東京都との具体的な協議を進め、都有地を活用した築地ビジョンの実現を目指していくこととする。

区有地を活用する

先行営業の考え方 築地市場は、平成24年の豊洲新市場の開業まで現在地で営業することから市場敷地の活用は困難である。また築地市場周辺での適地確保も難しい。そこで鮮魚マーケットの先行営業に当たっては、市場周辺の区有地を活用して段階的に施設を整備していく検討を進めた。
 先行営業を具体化していくうえで協議したところ次の意見が出た。
 ◇先行営業はPR期間も含め現市場の閉場前に行いたい
 ◇先行営業にあたっては、区有地を活用して段階的に施設を整備してほしい
 ◇カルバート(築地川東支川埋立地のトンネル)の空間を有効に活用したい
 ◇駐車場など現在ある機能を維持してほしい
 ◇冷凍冷蔵庫などバックヤードスペースが必要
 ◇配送センターは不可欠

区有地活用の
基本的考え方

 A築地川第1駐車場
 築地市場地区へのゲートとなる立地を生かし、低層部の鮮魚マーケット先行営業利用やインフォメーション機能、駐車場として利用することが考えられる。
 B仮店舗A棟
  築地川第1駐車場同様に立地を生かし、鮮魚マーケット先行営業利用やインフォメーション機能として利用することが考えられる。
 C仮店舗B棟
 将来的には鮮魚マーケットの中心部に立地することからにぎわい広場などのオープンスペースとして活用することが考えられる。
 D東支川バイク置場
 場外市場との一体的なにぎわいを創出し、まちの連続性を確保するため、駐車場や配送センター、仮店舗、イベント広場として活用することが考えられる。
 E市場橋公園
 一時的に大型観光バスなど駐車場機能を補完する活用が考えられる<注>。
 F小田原橋臨時駐車場
 場外市場の一体的なにぎわいを創出し、まちの連続性を確保するため、駐車場や配送センター、仮店舗、イベント広場などとして活用することが考えられる。また、カルバートへの出入り口としての利用が考えられる。
 <注>市場橋公園の大型バス駐車の活用については、中央区観光協会が管理を都市整備公社に委託するスタイルで事業を展開している。

事業主体、業界が課題に

 平成18年1月に成立された築地食のまちづくり協議会が同年12月にはNPO(特定非営利活動)法人として認定され、地域の連帯強化や顧客サービスの向上を目指しての活動基盤の強化をはかった。
 一方、区では「築地市場再整備対策本部」を改組、新たなにぎわい創出に向けて、18年4月、区長を本部長に「築地まちづくり対策本部」を設置した。こうして、築地の食文化と伝統を守り、活気とにぎわいを絶やさぬよう、区として必要な対策を講じながら、築地市場地区および周辺のまちづくりを推進する庁内体制が整った。
 今後は、築地ビジョンの実現に向けて、平成18年2月、移転に断固反対から新たに再出発した「新しい築地をつくる会」との連携のもと、市場跡地の活用問題をはじめ、環状2号線の都市計画変更問題や2016年東京オリンピック計画など新たな課題への対応を含め、東京都と具体的な協議を進めていく。
 これら協議をふまえながら日本の食文化を継承する「鮮魚マーケット」の設置に加え水辺を活用した名所観光づくりや水上交通の開設など、新たなにぎわいに向けて築地地区のまちづくりを推進するとともに、これら活動を通して中央区全体の発展へとつなげていく。

区と都の協議
  <エリアゾーニング等>
  (1)エリアゾーニングによるメリハリのきいた市場跡地の活用
  (2)中央区ビジョン実現の支障となる都市計画(幹線道路計画など)の見直し(廃止を含む)
  (3)メディアセンター整備計画(オリンピック開催)との整合
  <ビジョンに向けて>
  (1)都有地の優先使用確保
  (2)にぎわい施設として転用する施設の譲渡
  (3)優先使用部分に存在する建物の除去時期と工事期間中の建物使用

ビジョン実現
への検討事項

  (1)鮮魚マーケット、食文化の拠点の機能・施設の詳細化
  (2)物流事業者、水産仲卸事業者、料飲事業者、専門事業者を加えた検討
  (3)先行営業に向けた段階的整備・運営手法の精細化
  (4)事業プロデューサー、事業協力者を加えた検討。
  (5)事業実施主体・事業収支などの検討
  (6)消費者意識などのマーケティング整備
  (7)カルバート活用方策の詳細化(築地・銀座・浜離宮など周辺拠点との連携方策)
 
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