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■ 8月6日発行  このページの先頭へ
環状2号線の地上化に区計審が
賛否を問わず答申
審議委員の発言をまとめて
 都市計画道路環状2号線の変更計画等について、矢田区長は「中央区としての意見」を中央区都市計画審議会(区計審)に諮問。その審議会が7月31日に開かれた。午後1時半に始まって結論の出たのが5時10分という長丁場になった。各委員からは、とくに区議会の各会派幹事長が地元の意向を配慮して、東京都の上意下達な都市計画への反発を示す発言が相次いだ。全員の発言が終った段階で、自民党の石島委員が「各委員の発言を以って答申としてほしい」と提案するとともに、「各委員の発言が言い放しでは困る。区はフィードバックしていくことにどのような認識か」と質問。吉田副区長から「都と何を協議するかをリストアップして、その経過を報告する」と説明。共産党の小栗委員が計画反対の主張をしたのち、司会者(広瀬盛行委員=明星大学名誉教授)が、賛否を問わずに各委員の発言をまとめた文案を答申とすることをはかり、賛成多数で決定した。各委員の審議会での主な意見をまとめた。

都の上意下達への反発
築地、勝どきの住民の意向に配慮も

 石島秀起委員(自民党議員団幹事長)幹線道路の連絡やネットワークの必要性については認められる。しかし路線によるデメリットについての説明責任が果たされていないし、区や議会の要望にも十分に応えていない。地域の要望をまちづくりとしてどのように担保していくのか。
 都市整備部 都営住宅、月島5丁目アパートの建替えに合わせて地元で勉強会を進めていて、9月に準備組合を発足させる予定だ。
 石島委員 地域環境と生活に重大な影響を与えることは否めない。中央区が強い意思表示をすべきと思うが、どのような姿勢で臨むのか。
 吉田副区長 要望するだけでなく、これから起きることについては自治体として、区の責任において区民の立場で仕事をしていく。
 石川幹子委員(慶応義塾大学教授)環境アセスの結論が9月11日にならないと出ないのに当委員会として結論を出せるのか。さらに広場が、800から500平方メートルに減って、高架なので子供を遊ばせるものではない。面積だけで質の面でも代替えをどのように確保するのか。
 都市整備部 半減した分はまちづくりの中で確保していきたい。
(環境アセスのあり方について答弁に混乱あり、平成18年に区長が提出した意見と地元説明会について資料要求があり休憩となる。再開したのち地元説明会で出された意見は口頭で説明)
 小栗智恵子委員(共産党議員団幹事長)豊洲の土壌汚染などで状況が動いている時だけに、きっぱりと移転反対を主張すべきだし、環2の地上化案におスミ付きを与えるべきではない。都営住宅の建替えは前からあることでリンクさせるべきではない。
 吉田副区長 流れとして市場のあり方も流動化している中で、真剣に考える時だと考えている。
 田畑五十二委員(公明党議員団幹事長)議会あげて反対して区と共同提案したのに回答はなく、都は上意下達で広域に名を借りて強圧的だ。区有地を勝手に使うこともふくめて区はどう対応するのか。当委員会で付帯意見してもきちんと履行されるのか心配なので、都と区で協定書を交わすことが望ましい。
 吉田副区長 オリンピック含めて事態は混とんとし都の十分な説明なく不安だ。自治体として都に具体的提案をして忠実に履行したい。その結果はきちんと報告する。
 渡部博年委員(民主党区民クラブ幹事長)意見が反映されない審議は何のか。審議会のあり方を変えて、地域や区民の意見を通るものにしていくべきだ。
 高橋伸治委員(有愛中央幹事長)区と都の協議が我々にまで流れてこない。正式な協議の場を作るべきだ。
 吉田区長 オープンでやるのは難しい。都は広域の必要性から地域の要望をエゴとして切り捨てる。粘り強い協議が必要と考えている。
 水野雅生委員(工業団体連合会会長)日本橋の高架を撤去しようという時代に、後顧の憂いなきよう願いたい。
 小坂敬委員(銀座通連合会副会長)路線の幅だけ決まって広場や生活道路へのシミュレーションが足りない。もっと情報を共有できるようにすることが必要だ。

審議会の答申(全文)
 都市計画道路幹線街路環状第2号線は、都心部と臨海部をつなぐ臨海部の生命線となる道路であり、都心部と臨海部の連絡強化、広域道路ネットワークの強化、地域内交通の円滑化を図ることなど、都市計画道路としての重要性とその早期整備の必要性は充分認識できるものである。
 しかしながら、築地市場の豊洲移転を前提とした、(1)築地、勝どき、晴海地区間の連絡強化、(2)築地市場跡地における土地利用の推進、(3)勝どき地区における避難ルートの拡充など防災性の向上などを理由に、その構造を既定計画の地下トンネルから平面及び高架構造に変更することに対しては、双方の得失についての明確な説明が無く、変更案のメリットのみに終始するなど大いに疑問を抱かざるを得ない。
 さらに、東京都が東京圏全体の視点から骨格的交通基盤である環状2号線を自らの判断と責任において、都市計画を変更し整備を推進することは、同時に本区における当該地域の交通環境、生活環境に深刻な影響をもたらすものであり、地域社会の苦渋の選択を迫るものであることは紛れもない事実である。
 したがって、当都市計画審議会としては、最終的に地域に責任を持つ基礎的自治体である中央区は、東京都に対し環状2号線の整備を単なる道路整備として捉えることなく地域の総合的なまちづくりの課題解決に向け、まちづくり協議会における意見や地元からの要望など、築地・勝どき・豊海・晴海地区のまちづくりの推進はもとより、新たな公共交通基盤の整備・充実・都有地を種地とした再開発事業による地域環境の改善、あるいは本通開通時に交通のボトルネックとなると考えられる新島橋の架け替え整備などを真摯に検討の上、地域住民との信頼関係を構築するよう強く要請することを進言する。
 
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