26日に「最終報告」を
具体的対応は都の方針で
第8回目の「豊洲市場予定地における土壌汚染対策等に関する専門家会議」が13日の日曜日に開かれ、その内容が14日の区議会企画総務委員会（二瓶文隆委員長）で報告された。絞込調査の結果については「粘土質の上部に汚染物質が溜まっていて、地質と相関している。今後も深さ方向の調査を行い、地質との関係がよく分かるようになる」と報告。今回の報告書は14日から19日、都の意見募集をまとめ、26日の最後の専門家会議に報告する。26日は250人が傍聴。13日に開かれた専門家会議での傍聴者と委員との質疑・応答は次のとおり。
止水板で本当に水が遮水できるのか（鉄製の止水板で可能。実績もある）
地質と相関があると言っているのに、この会議でなぜもっと調査しないのか（ほぼ調査により汚水状況は分かってきた。後はデータの数を増やすだけ。厳しい提言と言える）
有楽町層が汚染されていないのなら、実際に調べてみればはっきりするだろう（6・7街区＜水産＞は、この絞込調査で有楽町層まで汚染はされていないことがわかる。。5街区＜青果＞は有楽町層が高いので、今後の都の調査で分かってくるだろう）
なぜ、環境確保条例による調査を後でやるのか（地下水については飲料にすることはないので、環境基準を守る必要はないのではないか、と考える。専門家会議としては、下水への影響である排出基準を達成すべきと考える。その後、東京都が行う土地の改変に当たっては、環境確保条例の適用を受けることになる）
その調査はいつ、誰がやるのか（東京都が、市場の工事着手前に行う）
東京都は、豊洲への移転を前提に話している。この会議と矛盾するのではないか（市場の移転は平成13年に決まった。その後、土壌汚染が判明し、昨年5月から専門家会議を設置し、都の対策を考えてもらっている）
こんな猛毒のある場所に、誰が市場にすると決めたのか（さまざまな検討の結果、豊洲になった。専門家会議の提言を受け、対策を行い、安心・安全の市場になるよう進めていく）
専門家は都の方針に沿っているのではないか。移転ありきではないと言いながら、矛盾しているのではないか（これから、都と市場関係者とで話し合っていくのではないでしょうか）
これからは専門家が言ったから、となってくる。専門家の提言を受け、都が行なう対策が提言に沿ったものになっているのか、また専門家で審議してもらいたい（都の対策を審議するのは、もっと技術的な会議になるだろう。この会議はふさわしくない。しかし、関係がなくなるというわけではなく、何らかの関係を持つことになる）
土壌汚染対策法附則第3条の改正があればまた新たに対策を行うことになるだろう。都は隠蔽するので、不安がある。土壌汚染の数値は確かなのか、明言してもらいたい（附則第3条が通れば、土壌汚染の指定地域になる。そうなると対策を行い、2年間監視し、問題がなければ、解除になる。基本的には今と変わらない。また、数値はクロスチェックをして、20%以内の誤差になる数値となっている）
有楽町層はシルト層で、粘土層とは違う。報告書には粘土層となっており、都が意識的に作成したのではないか（この報告書は、専門家と委託業者で作成した）
この専門家会議は都知事も中央区長も見守っている。管理するというのは、リスクがあるということで怖い。もっと慎重に討議してもらいたい。
なぜこの土地に詳しい専門家を入れないのか。都は、オリンピックがあり、築地から市場を退けたいので、急いでいるのだろう。結論を急いで、めちゃくちゃになっている。
築地市場の移転反対でデモ実施
築地市場の豊洲移転に反対してる「市場を考える会」が12日の土曜、市場正門前から新橋−東京駅前−常盤橋公園のコースでデモを実施した。
考える会の山崎治雄代表幹事は「汚染された土地に食の安心安全の市場を作ることできない」と白紙撤回を強調。民主党の中山前代議士は「移転反対を民主党のマニフェストに書き入れた」と宣言。参加者には組合や婦人団体の関係者が多く、先頭に子供たちが立った。 |
