晴海をよくする会 マエストラで都に申請

 晴海をよくする会(江間洋介会長)の定時総会が3日、晴海のホテルマリナーズコートで開催された。江間会長が「来年は設立20周年を迎えるので、記念のイベントを開催したい」との意向を明らかにした。2・3丁目の動きが活発しつつあることへの対応を決めた。また数年来協議を続けてきた「汚水バイパス管の整備」について、費用の負担で基本協定を今年締結する段階にあることを明らかにした。さらに東京都が今年に入り、「マンション分譲業者や学校法人等への売却を実施」「他の都有地についても既進出企業をふくめ非公式に売却の打診を重ねている模様である」との事実を示し、他の開発との調整が必要であるとの立場から「処分指針となる上位計画(都有地活用マスタープラン)」を都に要望していくことになった。さらに都に「公共交通基盤整備に関する請願」を提出することも決めた。請願の内容は次のとおり。

都有地売却で 都に「上位計画」要望

東京駅から地下鉄 臨海と羽田を結ぶ

<世界都市東京を支える交通基盤の柱として「東京駅と臨海副都心(晴海・豊洲)及び羽田を結ぶ地下鉄新線」を整備すること>
 当該地域は、銀座・新橋から約2キロ、東京駅から約3キロという都心近接の恵まれた立地であり、昨年「都市再生緊急整備地域指定」され「公共交通整備がその整備方針として掲げられているにも拘らず具体的な内容は示されておりません。
 勝どき駅勢圏では、いくつかの開発計画が進んでおり、平成20年にはさらに約2万人増加することが見込まれています。出入口の増設のみでは、その需要に応じ切れないことは明白です。
 また、羽田再拡張の経済効果は年間1兆900億円との試算が提示され、国際空港化が予定されているにも関わらず東京駅と直結する大量輸送機関はなく、広大な都有地がいま現在遊休地化しています。
 東京駅―羽田間を20分以内で結ぶ地下鉄を整備することで、臨海部都有地の地価の上昇、および税収増を見込むことが出来ます。
 「東京駅から臨海副都心―羽田を結ぶ地下鉄新線」を是非整備していただきたい。

銀座と台場を結ぶLRTなど検討を

千客万来の都市を目指し「銀座・築地・晴海・豊洲および台場を結ぶLRTなどの中量輸送機関を整備すること>
 「千客万来の都市」を実現するためには、居住者の足を補完し、市場移転にともなう場外と新市場の連絡・利便をはかり、観光需要を掘り起こす新しい中量輸送機関がどうしても必要です。
 現在、東京都を中心に築地市場の地下を通す計画であった環状2号線の地上化の検討が進められております。
 この検討にあわせて、地元も望んでいる銀座・築地・晴海・豊洲および台場を結ぶLRT等の中量輸送機関の路線検討を行っていただきたい。
 世界各国からの観光客倍増につなげる1歩として、さらに将来を見極めた合理的な都市計画として、環状2号線地上化検討の際に、専用レーンを確保した中量輸送機関整備推進を要望いたします。

晴海2丁目の開発

 「晴海をよくする会」の定時総会で注目の晴海2丁目については、次の15年度方針を可決した。
 晴海2丁目の防潮護岸整備事業については、平成15年度に海岸高度化無利子貸付制度における国の予算措置がとられていることから、今年度内の事業着手が必要条件となっている。
 また、都市再生特別措置法における制度上の要請から、防潮護岸のみの先行整備が許されず、後背地の開発も併せた一体による年度内の事業着手が求められる。
 防潮護岸整備事業における検討課題は、認定事業者の選定、認定申請上求められている護岸後背地の建物計画の策定などがある。また本件の護岸整備はあくまでも2丁目前面部分を対象としているため4丁目の護岸整備の進捗状況によっては、構造上、側面からの浸水を防ぐために4丁目側に暫定防潮堤などを検討する必要がある。