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日本橋トップインタビュー

HOME > 日本橋トップインタビュー >コ川宗家第十八代当 コ川 恒孝
第6回EDO ART EXPO公式ガイドブック掲載
美人は日本橋で創られる

コ川宗家第十八代当 コ川 恒孝

 
インタビューアー:山田 晃子
EDO ART EXPO 総合プロデューサー
日本橋美人推進協議会プロデューサー
(特非)東京中央ネット副理事長
(一社)日本江戸クラフト協会副会長
(株)ヤマダクリエイティブ代表取締役 ほか

 


コ川恒孝(とくがわつねなり)
学習院大学政経学部卒業
日本郵船(株)入社後、米国郵船会長兼CEO、日本郵船副社長などを歴任
公益財団法人徳川記念財団理事長、WWF 世界保護基金ジャパン会長 ほか
著書に「江戸の遺伝子」「日本人の遺伝子」(PHP研究所)など

山田 「第6回 EDO ART EXPO」の開催を記念して、コ川宗家十八代当主・コ川恒孝さんに江戸の歴史や文化、美意識などについてお話をお伺いします。まず、ご経歴についてお聞かせください。
コ川 私は昭和15(1940)年会津松平家で生まれ、NHK大河ドラマ「八重の桜」でも人気の松平容保公の曾孫にあたります。母がコ川家の出身で、祖父の十七代当主・家正の長男が夭折したため、14歳の時に跡継ぎとして養子に入りました。宗家十八代としてコ川家を継いでからは、4月17日のコ川家康公の命日には静岡市の久能山東照宮に、5月17日は日光東照宮で行われる例祭に衣冠束帯姿で参列するのが恒例です。先祖への祭祀を除けば、特にコ川家を意識することは無かったのですが、大学を卒業後に入社した日本郵船株式会社での海外勤務の折に、諸外国の方々から家康公と江戸時代に対する高い評価をいただき、あらためて祖先の業績や自国の魅力を再認識しました。退職後は、江戸開府四百年にあたる平成15(2003)年に、コ川宗家に伝来した歴史資料を一括して永久保存し、公のために活用することを主な目的に「コ川記念財団」を設立し、理事長を務めています。自主企画の特別展示、近世史の優れた著作へのコ川賞授与、近世研究の学生諸君にコ川奨励金を出すなどの活動を続け、本年4月で設立10周年を迎えました。
山田 江戸時代は歴史の上では近世と定義されながらも、私たちにとって身近に思えるのは、歌舞伎などの芸能、音楽や絵画、或いは食文化など、現代の生活の中で「日本的である」と感じる多くの物が、江戸時代に培われたからではないでしょうか。
コ川 おっしゃる通りだと思います。江戸時代に日本文化が熟成したのは、15世紀後半から100年以上続いた戦乱の世に終止符が打たれ、250年の泰平の世を維持したからです。西欧の歴史学者はこの時代を「トクガワ・ジャパン」または、より広い意味で「パクス・トクガワーナ( コ川の平和)」と呼んで称賛していますが、残念ながら明治維新後の日本の歴史教育では「江戸時代は圧政と退嬰の時代で、西欧に遅れをとった最大の原因は鎖国である」と白眼視されたこともありました。近年では国内でも多分野において、江戸時代への再評価がなされ嬉しく思っています。
山田 日本の歴史のみならず世界史的な観点からも、3世紀近い長期にわたる安定政権は稀有なことでしょう。無論、その江戸幕府を樹立した家康公は絶対的な存在でしょうが、個人的に魅力を感じていらっしゃる将軍はどなたでしょうか(笑)?
コ川 皆大切なご先祖様ですから。そのようなご質問には、あまりお答えしないことにしているのですが…(笑)。家光公、綱吉公、吉宗公などはやはり大物だと感じます。幕末という難しい時代に直面し、英断された慶喜公も素晴らしい人物でした。ただ、あくまで私の主観ですが歴代将軍の中で、最も幸せな人生を送られたのは家斉公でしょう。歴代最長の50年間にわたり将軍職を務め、子宝にも多く恵まれました。それは、家斉公の在任期間中は天災が少なかった上に、江戸後期という成熟した時代背景が味方した結果だとも思いますが、できれば彼のような人生を送りたいものですね(笑)。

 

山田 災害といえば、明暦3(1657)年の「明暦の大火」では、十万人以上が死傷し、江戸城も多大な被害に遭いました。幕府は「天下泰平」の世に「天守閣」は無用との理由で再建を行わず、江戸市街の復興予算を捻出したと記されています。現在、観光立国のシンボルとして「江戸城」再建の運動があるようですね。br /> コ川 天守閣再建も良いとは思いますが、直ぐにできることとして、西の丸公園の地面に設計図をもとに敷石や花壇などで、政治の中心であった江戸城の建物を地上に再現するのはいかがでしょうか。実際にその上を歩くことで、城の機能や役割をより身近に感じられます。また、ぜひとも後世に伝えたい遺構に江戸城三十六見附があります。大半は既に消滅していますが、赤坂見附など立派な遺構が残されています。江戸の姿を今に伝える貴重な歴史遺産ですから、適切な保存と管理に努めて、一部は復元してほしいと思っています。江戸の記憶を形にして残したいと申しても、今の時代に幕府や武士は居ないのですから、我々自らが率先して行政に働きかけ、実現させていく必要があります。ですから、東京中央ネットが開催されている「EDO ART EXPO」が、江戸時代から脈々と続く老舗や企業などを中心として、伝統的な文化や価値を伝えていく姿は、大変に頼もしくもあり興味深く拝見しています。私としても、できる限りのご協力をさせていただきます。
山田 「日本橋美人」という言葉を通して江戸から続く伝統や文化の魅力を発信してきた活動が「EDO ART EXPO」として実を結び、皆さま方のご支援のもと、本年で6回目を迎えることができました。同時に開催する「第2回 東京都の児童・生徒による 江戸 書道展」は、「コ川記念財団賞」を頂戴できると伺っており、入賞者の喜ぶ顔が目に浮かぶようでございますね。
コ川 コ川記念財団を設立後は、子どもたちにも講演をするようになりました。特に日本の優れた文化と伝統を、若い方々に理解していただけるよう念願しています。
山田 「EDO ART EXPO」では「美は遺伝する、江戸のDNA」をコンセプトに掲げており、コ川さんの著書「江戸の遺伝子」を拝読させていただき、相通ずる思いが込められているようで感銘いたしました。
コ川 私は、日本の文化の素晴らしさなどについて語りだすと、きりがないと考えています。例えば、日本の女性たちの能力の素晴らしさや凜とした心、日本人全体の美しいもの、繊細な美への眼差し、資源を大切にして過剰に消費しないで作り上げた見事な生活習慣など、世界の誰も追随できないものが日本にはごろごろあります。先人が伝えてくれた日本人の美コ、日々の生活の中で身について来た温かさや節約の心、美意識を、志を同じくする方々と育んでいくことが大切ですね。
ファッションポイント
ロイヤルパークホテル5階の庭園は、四季折々の美しい姿で、都会の喧騒を忘れさせてくれます。庭園にしつらえた茶室「 耕雲亭」は、三菱の岩崎彌之助、小彌太の父子二代により設立された、かつて静嘉堂文庫(東京都世田谷区)にあった茶室「釣月庵」を模したものです。
日本料理「源氏香」からは、この庭園の借景を楽しむことができます。

撮影協力:ロイヤルパークホテル
撮影: 小澤正朗 ヘアメイク:La Vida
着付け:花影きもの塾 衣装:和Beauty HANAKAGE
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