歌川広重 丸子 名物茶店(東海道五拾三次)

歌川広重は素朴な佇まいの茶店と寄り添うかのような白梅を描き、全体に落ち着いた配色ながら、薄紅色の空が温かみをもたらす作品に仕上げました。丸子(現・静岡市駿河区)は「鞠子(まりこ)」とも書き、本図の立て看板に「名ぶつとろゝ汁」と記しているとおり、とろろ汁が評判の宿場でした。