葛飾北斎 賀奈川沖本杢之図

本図は版元・西村屋与八(永寿堂)が天保二(1831)年頃から版行した揃物「冨嶽三十六景」を代表する「神奈川沖浪裏」の習作と考えられています。これより概ね三十年前の文化初年(1804年~1807年)頃に四十代半ばの葛飾北斎が描いた作品です。神奈川の沖合の波濤を描く構想が大きなテーマであった痕跡が伺え、尽きることのない意気込みを感じる作例です。