葛飾北斎 総州銚子(千絵の海)

葛飾北斎の「千絵の海」は、天保二-三(1832-3)年頃に全十図のシリーズで版行し、日本各地の海や河川を舞台に漁の場景が描かれました。画中には空が写されていませんが鮮やかな藍色の海面をダイナミックに全体に配し、荒れ狂う波と飛び散る水しぶきを描出することで、十二分な迫力を備えています。