葛飾北斎 東海道品川御殿山ノ不二(冨嶽三十六景)

葛飾北斎が描いたのは、目前に海を臨み遠方には快晴の富士山を望む景色と、春の到来を告げる桜の華やかな姿です。桜と富士山を楽しもうと集まった開放的な宴の情景は、当世と変わらぬ様子がうかがえます。寛永十三(1636)年に将軍家の別邸「品川御殿」が建ちましたが、今日では地名が残るばかりです。