栄松斎長喜 初日の出(四季の美人)
生没年などが不詳の絵師といわれる栄松斎長喜は、版元・蔦屋重三郎(つたやじゅうざぶろう)から寛政中期に多くの美人画を発表しました。画面の中の手水鉢の上に置かれた福寿草の鉢から、正月の風景を描いたものと思われます。勝山髷を結った女性が着物の襟元をかきあわせる仕草は、冷え込んだ朝の様子を見事に表しています。