栄松斎長喜 蛍狩り(四季の美人)
栄松斎長喜の美人画には細身でやや面長の女性が描かれるとともに、その場の雰囲気や情景を描写するのが特徴です。本図では雲母(うんも)という鉱物性の物質を背景に使い光沢のある鼠色で、蛍の舞う闇を表現し全体を柔らかな色調でまとめています。江戸時代には、夕涼みがてら蛍を捕まえて遊ぶ「蛍狩り」が流行しました。