歌川広重 箱根 湖水図(東海道五拾三次)

歌川広重の本図は、一見すると抽象画のような印象を受ける豊かな色彩で表現され、上端には一の字を引いたようなぼかし(グラデーション)の「天ぼかし(天一文字)」の技法を効果的に用いました。「箱根八里」と呼ばれた東海道随一の難所の様子が、急勾配の道を連なる大名行列の姿で十分に伝わってきます。