歌川広重 浅草金竜山(名所江戸百景)

歌川広重は江戸随一の名所「浅草寺(せんそうじ)」を、巨大な提灯の下がる風雷神門(雷門)と仁王門(宝蔵門)、その右手に五重塔を眺める光景で写しました。広重が六十歳の安政三(1856)年に本図を出版したのは、前年の安政の大地震で曲がった五重塔の修復を記念したのではと推測されます。