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料理人として伝えたい言葉
「日本料理は材料が命。天然物の良い素材にこだわり続ける

 
●プロフィール

 昭和22(1947)年12月8日、「本店浜作」の長男として銀座で誕生。昭和35(1960)年、中央区立泰明小学校卒業、昭和45(1970)年、慶應義塾大学商学部卒業。慶應高校2年時より板場の修業に入り、「本店浜作」創業者である祖父、塩見安三に師事する。大学在学中は大阪南で修行、その後帰京し、当時の料理長の下で研鑚を積む。現在は「本店浜作」代表取締役。母、妻、長女と女将三代で切り盛りし、大学在学中の長男もお店でアルバイトをしている。平成15(2003)年4月、銀座日本料理組合組合長就任。



●先代から受け継がれたもの、またこれからの展開などについて教えて下さい。

 祖父は料理に対して大変厳しく、「料理は素材が悪ければうまいものはできない。素材を吟味し、それを活かす料理をしなければならない」といつも話していました。関西割烹は料理の素材を大切にする、という特徴があります。そのため、素材を見極める目を鍛えることは、私にとってなにより大切なことでした。現在でも毎朝築地の市場へ出かけ、自分の目で魚の顔を確かめてから一日の作業を始めています。
 私は幼い頃に父を亡くしましたので、料理についてのほとんどを祖父から学んだといっても過言ではありません。祖父は、「料理店は『おでき』と同じで、大きくなれば潰れるものだ。分相応に、自分の目の届く範囲で商売をしなさい」と語っていました。調理場を常に整理整頓し、身だしなみには気をつけ、どのお客様にも公平で、なおかつ心あるサービスに努めるよう言われました。また、材料はその日最高のものを仕入れ、当日中に使い切り、素材を活かしたシンプルな料理が一番おいしいということなど、祖父が残した教訓を今も固く心に誓い、日々の料理に取り組んでいます。
 今後もこうした古き良き伝統を守りつつ、支店を出さずに一店主義を貫いて、心のこもった品格のある本物の料理をきめ細かいサービスのもと、お出ししていきたいと思っています。




 「本店浜作」は大正13(1924)年、私の祖父母がカウンター割烹の店として大阪の新町に開業しました。当初より非常に繁盛しておりましたが、当時の東京にはこのような割烹料理店がなかったため、お客様の薦めもあり、昭和3(1928)年に東京初となるカウンター割烹の店を銀座8丁目でオープンしました。昭和初期の大不況のなかにありながら大変盛況を極め、新派の役者であった井上正夫様が「浜作座 楽屋を見せて 金を取り」という歌を祖父に贈ってくださったこともありました。その後、戦時中に店を移転し、現在に至っています。
 1階はカウンター席と大小のテーブル席、2階から4階は大小8つの座敷となっています。昼15,000円、夜20,000円からのコースもありますが、当店は元来がカウンター割烹の料理店なので、お一人でもお気軽に、お好きなものをお好きな量だけ召し上がることこそ最大の特色であると思っています。特に好評なのが「鰈の煮おろし(5,000円)」、「鯛のあら焚き(7,000円)」、「沢煮椀(2,500円)」であり、いずれもご注文を受けてから調理し、出来立てをお出しするようにしています。


住所 中央区銀座7-7-4
電話番号 03-3571-2031
営業時間 11:30〜13:30
17:00〜21:00
定休日 日曜・祭日


●「鰈の煮おろし」


 「本店浜作」三代目、塩見彰英さんが伝授してくださったのは、お店の人気メニューでもある「鰈の煮おろし」。今回は目板鰈を使用しましたが、アイナメ、オコゼ、鯛、ヒラメ、スズキ、ハモなどの白身魚はもちろん、鯖や鶏肉、ナスなどの野菜でも美味しく作れるそうです。大根を洗って臭みを取ることと、レモン汁、浅葱は火を止めてから入れることがポイントです。

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2003年4月掲載記事  
※内容は、掲載当時のものとなります  
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