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料理人として伝えたい言葉
「日本料理は材料が命。天然物の良い素材にこだわり続ける

 
●プロフィール

 昭和36(1961)年12月4日、「玉ひで」の長男として誕生。法政大学卒業後、日本料理店「玄冶店 濱田家」(日本橋)の修行を経て「玉ひで」に入社。1998(平成10)年に八代目を継承し、その後、「東京軍鶏」(先代が東京都畜産試験場と共に開発した、75%の軍鶏の血をひく「純系」にもっとも近い種類)をそれぞれの部位に合わせた形で堪能する「特撰 八代目 丸どり鍋コース」(スープ、むね肉のしゃぶしゃぶ、もも肉の水炊き、雑炊)を品書きに加える。そのほか、明治〜昭和初期にかけて作られていた料理の復刻版メニューにも積極的に取り組む。代表的なものは、発泡スチロール製の容器がない時代に親子丼と同じ材料を汁気のない形でテイクアウト用に考案された「鳥そぼろ丼」。



●先代から受け継がれたもの、またこれからの展開などについて教えて下さい。

 両親は一日中仕事をしていましたので、私は祖父母に育てられたといえます。祖父との想い出で一番印象に残っているのは、鳥を食べなかった私を褒めてくれたことです。実は、子供のころ私は、鳥料理が好きではありませんでした。唐揚げやつくねならともかく、煮た鳥を食べることができませんでした。家業を継ぐにあたり不安に思っていたのですが、祖父の友人からそんな私を褒めていたと、祖父が亡くなった後で聞かされました。祖父いわく、「こんな鳥がまずい時代に、鳥をおいしいという孫だったら店を継がせられない。鳥料理屋の家に生まれて「まずい」といえるのだから、よほど舌がこえているのだ」と言っていたそうです。その後、私が18歳のときに父が「東京軍鶏」という鳥を考案してはじめて、「おいしい」と感じることができました。とり肉のうまみ成分は筋肉にありますので、筋肉が発達した鳥ほどおいしいのです。一番発達しているといわれる軍鶏の血を75%ひいているのが「東京軍鶏」です。霜降り肉やまぐろの大トロのように脂に起因するうまみもありますが、「玉ひで」の料理に合うのは脂分の少ない鳥のうまみ。伝統的な鳥料理を継承していく中で、お客様に本来の鳥の味を食べていただきたいという思いから「東京軍鶏」を使い続けています。   また、「そぼろ丼」など、特に5・6代目の頃は相当な数の商品が創られました。明治時代〜昭和初期にかけ、人形町は経済・商業の中心で日本中に情報を発信する最先端の町のひとつでした。そのような町を背景として、玉ひでの「親子丼」が生まれました。古きよき時代のメニューを時代に合わせた形で、今後も伝統的な食を次世代に継承していくのが、私どもの役割であると思っています。




 「玉ひで」は、御鷹匠の家に生まれた先祖・山田鐵右衛門が将軍家に出仕する傍ら、1760(宝暦10)年軍鶏専門店として現在の人形町に「玉鐵」という屋号で開業しました。
 御鷹匠仕事とは、将軍家の御前で披露する格式の高い包丁さばきのことで、放血せずに〆た鳥の血を見せることなく直ちに骨と身に取り分け、肉に手をふれずに薄く切る技です。1852年には当時の名物店番付で、鳥料理5店の中に選ばれるようになり、以来「軍鶏鍋」専門の店として営業を続けて参りました。
 「軍鶏鍋」とは、御鷹匠仕事で切り分けた軍鶏を家伝の割下でスキヤキ風に煮込んだものです。切り分けた軍鶏を特製のスープで煮てポン酢で召し上がっていただく「スープ炊き」もございます。また、皆様にご好評をいただいております「元祖親子丼」は、5代目秀吉の妻・とくが、鳥鍋の残りの割下に卵をとじるという調理法にヒントを得たものです。昼の部は、「軍鶏鍋」または「スープ炊き」(1人前4000円〜)が個室で、テーブル席では「元祖親子丼(800円)」など3種をご用意しています。夜の部は、テーブル席でのコース(4000円〜)や、鳥料理2品と軍鶏鍋またはスープ炊きの個室のコース(1人前6000円〜)などお楽しみいただけます。そのほか、前日までのご予約で「水炊きコース(8000円〜)」や「特撰 八代目 丸どり鍋コース(13000円)」を承っております。


住所 中央区日本橋人形町
1-17-10
電話番号 03-3668-7651
営業時間 昼の部(月)〜(土)
11:30〜13:00

夜の部(月)〜(金)
17:00〜22:00

(土)16:00〜21:00
定休日 日曜・祭日


●「家庭でできるそぼろ丼」


 今回「玉ひで」8代目、山田耕之亮さんが伝授してくださったのは、「家庭でできるそぼろ丼」。もともと「親子丼の内容を汁気のない形で持ち帰りたい」というお客のニーズから考案されたメニューなので、玉子は十分に炒ることが大切。とりの煮汁は、2段階に分けて活用します。

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2003年5月掲載記事  
※内容は、掲載当時のものとなります  
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