A.冬本番の真っただ中ですね。健康管理で大切なことは、こまめな水分補給、部屋の加湿、日常的なビタミン補給…などと並び、必ず挙げられる1つに「睡眠」があります。特に、この時期の健康管理でもっとも意識すべきことは、この「睡眠」といえます。
その理由は、夜間に人の脳から分泌される睡眠ホルモン「メラトニン」をしっかり出して体の防御力を高めるからです。メラトニンというホルモンは、脳の松果体(しょうかたい)という松かさに似た形の器官から放出されます。夕方から夜間にかけて分泌され、明るい昼間には排出されません。深夜の1~3時頃にピークに達し最も多く放出されるため、「暗闇のホルモン」と呼ばれることもあります。メラトニンは、光を浴びてしまうと、一気に分泌が低下してしまうのも特徴です。網膜が光をキャッチすると、このホルモンはすぐに引っ込んでしまうのです。それは、自然光だけではなく人工の光、つまり電球などの光でも同様です。
体内のメラトニンが増えると体温が下がり眠りにつきやすくなるので、体内時計を調節する重要な物質といえます。また、抗酸化作用があり、ストレス対策や発ガン予防の可能性もあると考えられています。統計的に、盲人はガンの発症率が低いことが知られていますが、これは網膜で光を感じることができないので、健常者に比べて体の中のメラトニン濃度が高いことが原因と考えられています。
冬は日照時間が短く夜が早く来ますから、体内のメラトニンも夕刻になると早めに出現します。寒く長い冬の夜に対し免疫力アップのため、早い時間から睡眠の準備をしようとする生理現象が起こるのです。ですから、夜更かしや明るい盛り場などに居たりすると、せっかく早めに出てきたメラトニンの分泌が引っ込んでしまい、体の睡眠準備が台無しになってしまうのです。
睡眠前からメラトニンを上手にしぼり出すための工夫は、早めに部屋の照明をしぼるか、できれば寝室を「完全に消灯」して早くに床につくことが理想です。
菅井先生がお勤めの病院をご紹介します
病院名 | 医療法人社団 東京シナジークリニック |
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診療科 | 一般内科診療(保険診療)・自由診療(保険外、アンチエイジング診療) |
診療時間 | 午前9:30~13:00 / 午後15:00~18:30 |
定休日 | 水曜日・土曜日午後、日曜日・祝日は休診(※予約制のアンチエイジング診療は水曜も診療日です) |
住所 | 〒104-0051 東京都中央区佃1-11-8 ピアウエストスクエア2F |
電話番号 | 03-6219-5100 |
ホームページアドレス | http://www.synergy-clinic.com/ |