隣人の協力と本人の自覚
覚せい剤のお話と吹奏楽の集い
 社会を明るくする運動の関連イベントとして中央区保護司会は8月29日、月島社会教育会館ホールで「覚せい剤のお話と吹奏楽の集い」を開催した。
 司会を高橋秀吉副会長がつとめ、会長の遠藤恭三氏は、社明運動の内容を説明するとともに「今日の凶悪事件の半分は覚せい剤の常習者によるもの」と指摘した。来賓を代表して茂木助役は、中央区覚せい剤等乱用防止推進中央区民協議の組織を紹介した。
 講演は「覚せい剤依存症とは、どういう病気か」のテーマで、都立精神保健福祉センター医師の石毛奈緒子さんが具体的な例をあげて説明。
 麻薬はしびれ症状がでるが覚せい剤は昔ヒロポンといわれたもので、しびれは出ないものの脳に新しい回路が出来て消えることはない。
 新しい回路は覚せい剤が脳に来たときに機能する。元気が出て眠気をおさえる。これが何度も続くと自ら覚せい剤を求め、覚せい剤中心の生活となり破滅する。脳の病気で、利用者は「自分はそうではない」と思うことで共通している。周囲が早く気づくことも必要で、体験者の集いなどで依存症から脱却していくことが必要、と説いた。
 講演のあと晴海総合高校の吹奏楽演奏を楽しんだ。