郷土資料室の特別展
「築地小劇場」を開催

 築地社会教育会館一階の郷土資料室で、第45回特別展として「築地小劇場」が開催されている。
 築地小劇場は関東大震災後の大正13年6月13日、京橋築地二丁目25番地に誕生。土方与志、小山内薫らが「演劇の実験室」「演劇の研究室」として若い人たちで挑戦的な演出を試みた。
 劇場は小山内薫の急死などの転機を迎えながらも、3回の改築を経て東京大空襲で焼失するまで21年間にわたり、「新劇」の灯をともした。
 展示では往年のスタープロマイドなど貴重な資料を見ることができる。築地小劇場は文字通り舞台の実験を続けることで優秀な演劇人を生み、日本の「新劇」を支えたものの、一方では左翼の巣として当局の厳しい目も向けられた。その当時の検閲の跡を資料で見ることもできる。実験的な試みは舞台の模型として遺っていて往年のエネルギーを感じ興味ぶかい。今月末(30日)まで開催。