<シンボル性の創出>
丸の内側の赤レンガ駅舎が「歴史」を象徴する玄関口であるのに対して、八重洲側はこれまでの東京駅周辺の歴史をふまえながらも、21世紀の首都東京の新しい顔となることが求められており、21世紀の首都東京、ひいては22世紀への掛け橋となる「先進性・先端性」を象徴するシンボル性の獲得を目指す。
<業務、商業集積の拠点>
国際都市東京における主要課題の一つとして、牽引役となる国際ビジネスセンターの形成が掲げられており、本事業については、国際ビジネスセンターにふさわしい業務・商業の核となる「拠点性」の創出を図る。
業務施設に関しては、国際業務の機能の受け皿に最先端機能を持ったオフィスビルであることは当然として、その位置づけに相応しい「拠点性」あふれるデザインとする。
商業施設に関しても、東京駅とのリンケージを重視した大型百貨店の展開により、八重洲・日本橋につながる商業軸の拠点を形成すると共に、その位置づけにふさわしいデザインとする。
<周辺景観との調和>
計画地周辺は、丸の内・日本橋の業務集積、八重洲地区の界隈性あふれる商業施設、皇居、内堀、日本橋川等の水緑の空間など、豊かな都市資源・景観に恵まれている。本事業では、これら周辺の都市資源・景観との調和への配慮が求められている。
ただし、単なる消極的な調和を求めるのではなく、積極的に活用することも視野に入れ、これらと市場資源・景観とし協働した新しい都市イメージの形成を目指す。
<環境・省エネに配慮>
建物全体としては、地域の良好な景観形成に寄与し、環境共生・省エネルギーにも配慮した建築計画とする。
エネルギーの有効活用や資源の再利用の促進、廃棄物の削減等に努め、環境負荷の軽減に配慮するとともに、計画地に緑を導入するなど、環境との共生に配慮する。
<八重洲口との一体整備>
本事業とあわせて整備される八重洲口駅前広場と一体的に整備を行い、首都の中央駅にふさわしいシンボル性をもったネットワーク・コアとしてのまちづくりを行う。
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