日本橋周辺


海外文化の発信地

高島屋の向かいにある丸善は1870年(明治3年)からこの地で営業をつづけています。その前身は医師であった早矢仕有的(はやしゆうてき)が福沢諭吉に学び、そのすすめによって事業を志し、1869年(明治2年)に横浜で開店した「丸屋商社」という洋書の書店です。

現在の建物は昭和27年に竣工した鉄骨鉄筋コンクリート造ですが、1911年(明治44年)に竣工した建物は日本で始めての本格的鉄骨建築でした。設計は、当時日本の鉄骨建築の第一人者であった佐野利器です。また、その構造ばかりではなく、赤レンガの外観は日本橋の名物として親しまれてきました。しかしその建物も関東大震災により焼失してしまいました。 丸善といえば洋書の輸入販売で知られています、その中の代表的なものとして、世界の出来事が解りやすく書かれていて日本人が世界を知るのに役立ったアメリカの「パーレーの万国史」、今でも売れている「ウェブスターの辞書」、幕末から明治にかけて親しまれた「ヘボンの字書」などがあります。洋書のほかにも文具の輸入販売では万年筆が人気をあつめ、さらに洋品部門では大正初期にバーバリー製品の輸入販売を行いました。
日本橋丸善
日本橋丸善

明治44年竣工の丸善
明治44年竣工の丸善
NEXT CONTENTS
お江戸日本橋 歴史的銀行建築
日本橋の百貨店(その1) 日本橋の百貨店(その2)


back